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第480話

「おや、ミーシャ来てたんだ」


「ホーク=エーツさん、こんにちは。姿が見えなかったので、てっきりお休みしてたのかと思ってました」


「カーン兄貴から定期連絡の手紙が届いてたので奥で確認してきてた」


「カーン=エーツさんは今は何をされてるんですか?」


「ウサ耳関係だよ。お煎餅の梱包容器の最終確認だって書いてあった」



あー、あれか……。あの卵の梱包用器をモデルにしたやつ、取り敢えず製品化したんだな。破損防止の梱包用器ってマジックバッグや転送陣のある世界だとそこまで利便性は無いかもしれないけれど、どんどん改良されていって欲しい。



「相変わらずお忙しいんですね」


「ミーシャのお陰かな。そうそう、【鉱夫飴】と『反省のポーズ』が結構広まってるとか言ってたよ。【鉱夫飴】というか 「飴ちゃんどうぞ」 攻撃なんだけどね」



反省と飴ちゃん、ミケヲさんが見たら大ウケって言うか懐かしがりそう。上手いこと誤魔化してくれる事を期待。



「今日登録した階段式収納棚(シュランク)もカーン=エーツさんが売り込みに行くんですか?」


「ミーシャ案件だから関わるとは思うけど、そこまで関与しないと思うよ。変わった形状の棚だけど木工品でしょ? ふふ…、これにクルラホーンやレプラコーンやフェアリーが住むんだ……」



どうやらオープンラックとしてより小型従魔や妖精ハウスの方で需要がありそうって事らしい。



「金具は職校に依頼してもいいんだよ。登録したての初物って程良く学生を刺激するから……」


「厳密には講師を刺激する……じゃな」


「それに今って(しょう)鍛冶師がタワシに忙殺されてるからね、持ち込んでも後回しにされそうだよ」


「タワシですか?」


「農作業用にも依頼が来てるけど、ヒト族の貴族が新年の挨拶回りの贈答品に使おうとしている可能性があるハズだよ。後は流行に敏感な商人が年明けに注文が殺到するのを見込んで発注を始めているだろうし」



誰のせいだろうねぇ? というホーク=エーツさんの視線は無視するに限る。



「そうそう、梱包容器からの派生で紙製のフルアーマーが試作された話は聞いてないよね?」


「フルアーマー?」


「プレートアーマーの紙製バージョンだって」



そんな、前世の戦国時代の足軽の胴鎧じゃあるまいし……。軽くて丈夫だったとTVの歴史特番で紹介されていたけど。



「紙を何十枚も重ねて作っているとしたら斬撃や打撃にはそこそこ強いかもしれませんけど、どう考えても火魔法には弱いですよね」


「矢もそこそこ防ぐみたいだよ。まぁ火魔法はプレートアーマーを着てても中の生体は焼けちゃうから……。氷魔法だったら紙アーマーの方が耐えれるかもしれない」


「ヘルメットじゃ。ヘルメットを作って被れば坑道の中を歩くときに頭を守れそうじゃな」


「そうですね。それ、進言しておきます。蝋引きしてあっても素材が紙なら最終的にスライムに処理してもらえますね。エルフにも拒絶されなさそうです」


「いやいや、エルフは坑道には入らんじゃろう?」



何にでも坑道や採掘に結びつけてしまうエーツ氏族、いやドワーフの性よ。



「そうそう、クレイジーアーマーの展示時期が来るけど見ておいた方がいいよ」


「もうそんな時期じゃったのか。ミーシャ好みの展示じゃよ」


「ボク好み? あの、クレイジーアーマーって何ですか?」


「字の通り変態的な(いかれてる)鎧だよ。一般的な素材と違う物を使って鎧を作る技術を競う職人連中が技術と作品を披露するんだ。今回の目玉はさっき言った紙のフルアーマーだって聞いた」



あ……良い意味で製作者の頭がオカシイ鎧って事か。



「他にはどんな鎧が有るんですか?」


「定番の【バサルトタートル】の革のスケールアーマー、ラメラーアーマー。金属を一切使わないで組み上げているのがポイントだね」


「それってまさか、(スケール)の一枚一枚をバサルトタートルで作り上げてるんですか?」


「そう。なのでカテゴリーとしてはレザーアーマー」


「他にも【(ねん)曲がりタケ】をスライスして縫い付けたリングアーマーとかがあったはずじゃが」


「タケシリーズは毎回出て来るね」


「もしかして、古代エルフの刺し子の施された布鎧も出ますか?」


「あれはクレイジー枠ではなくて純正品だから出て来ないよ」



他にも【バサルトタートル】の甲羅を加工したスケールアーマーとか、リングアーマーとか、【エーツ水母(プルモ)】を使って作ったシースルー・ローブとか、フル【水母(プルモ)】アーマーとかも展示されるのだとか。シースルー・ローブって誰得だよ……。ヒト族の変態お貴族様が特殊プレイに使うのか!?



「何でまたそんな装備を作るんですか?」


「職人が面白がってるのと、異素材で鎧を作る事での加工技術を高めるとかそう言う理由みたいだね。俺には全く理解が出来ないな。ミーシャは何か思い付いた素材とかある? クレイジーアーマーの職人衆はリクエストも受け付けてるよ」


「そうですね、クラーケンの軟甲(カトルボーン)を加工して作るシースルー・ラメラーアーマーとかどうです?」


「それ、大分前に発表されてたよ」



おいおい、既に有るのかよ!!



「確か合わせる鎧下も【水母(プルモ)】製で透明じゃったな」


「ちなみに軟甲(カトルボーン)で作った盾は採用されてたよ」



軟甲(カトルボーン)(シールド)は敵が見えるので便利らしいです。

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>「定番の【バサルトタートル】の革のスケールアーマー、ラメラーアーマー。金属を一切使わないで組み上げているのがポイントだね」  ああ、革で作ったラメラーアーマーやスケールアーマーか。  これは変態で…
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