第36話
AIさん、AIさん、水飴が出来ました。大麦飴をお供えします、食べて下さい!
そう念じながら戸棚の中に小皿に乗せた大麦飴をお供えする。こういうのって気持ちの問題なんだろうけど、前世が典型的な日本人な俺は、ついつい神頼みをしたりお礼でお供えを捧げたりしてしまう訳で。まぁ少ししたら食べちゃうんですけどね。お供え放置はいかんのです。
ステータスが見たい。スキル『記録保管所』のおかげで覚えてはいられるんだけど、やっぱり「ステータス・オープン!!」とかやりながら一覧表を目視したいよなぁ。スキルツリーとかも憧れちゃう〜。何であの時お願いしなかったんだろう、俺。
とかやってたら戸棚がピカーッと光った。
まっ!まさか!?ステータスをオープン的な何か貰っちゃう!?お供え効果!?
{ ―― スキルが増えました ―― }
謎の天啓が脳内に聞こえた。増えたスキルは何か分からず、そしてステータスをオープンする的な事は出来なかった……
大麦飴を入れる容器の持ち合わせが無かったので、土魔法『土器』で蓋付き壺を作り中に飴を収める。時々は『汎用魔法』の『除湿』を掛けるつもりだ。蓋が外れない様に麦藁を綯って作った紐で留めておく。前世で様々なワークショップ体験をして得た知識と実技が転生先で役に立とうとは思わなかった。そのうち壺を入れるネットを編んでみよう。
でもこれで、比較的少量だったら水飴をサッと作れることが確定した。【茄子花芋】一個で作れる料理ってね。
で、ね、この水飴に名前を付けたいなぁ…と思ったわけです。水飴といえば脳裏に浮かぶ、コガネムシの出て来る童謡。
あ…… 【黄金虫印の水飴】
【黄金虫印の麦飴】もあるよ(笑)




