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第17話

【茄子花芋】のチヂミ、いやパンケーキパーティーをすることになってしまった。この『関所の集落(仮)』にはおっさんドワーフが六人いる。混ぜる具は集落にある食材を分けてもらう。『対物簡易鑑定』の判定で【山韮(やまニラ)】、【山葱(やまネギ)】、【山大蒜(やまニンニク)】とある。見た目もそっくりだから、多分、前世のニラ、ネギ、ニンニク。勿論、刻んでチヂミに混ぜる。


 調味料が岩塩だけとかマジで地獄と思っていたら、魚醤を持ってる人ドワーフがいた。感謝。鑑定結果は【渓流鰮(けいりゅうイワシ)の魚醤】。原材料が何か分からないのが少し不安だけど、腐敗している訳ではなかったので刻みニラ、刻みネギと合わせて付けダレにすることに。


『土器』製のおろし金を見たら食い付いてきた人ドワーフはガルフ=トングさん。生活鍛冶に精通したトング氏族の出身。後でデザインを伝えて調理器具を作って貰わないとね。日本式ピーラーとか、それこそトングとか。



 後は汁物が欲しかったので干しキノコでスープを作る。味付けはシンプルに岩塩とトウガラシだ。



 結果から言うと、チヂミパーティーは大成功。『関所の集落(仮)』の皆と少しだけ打ち解けた気がする。魚醤の人ドワーフが別な芋を出してきた。『対物簡易鑑定』によると【朝顔芋】と【棍棒芋】。多分、サツマイモと長芋もしくは山芋だろう。この後もし里芋、タロ芋、キャッサバ芋が出できたとしても驚かないぞ。



 そして打ち解けついでに砥石も見せてもらった。管理しているのは(おお)鍛冶師のリンド=バーグさん。バーグ氏族が鍛冶の氏族。(おお)鍛冶師というのは武器を打つ鍛冶師。包丁など武器以外の刃物を打つのは(しょう)鍛冶師と呼ばれる。大きな街だと研ぎ師もいるけど、拘り過ぎて打ちも研ぎも独りでこなしてしまうのがドワーフの性。



 ドワーフたるもの、解体ナイフや髭用剃刀くらいは自分で研ぐ。ので俺も小さな砥石は持っているけど恥ずかしいくらいに小さい砥石なので取りに行きたい…とお願いしてみた。採石所に案内してくれる係に挙手してくれたのはガルフ=トングさんだった。付いてくるのがジョー=エーツさんでなくてホッとした。



 そして、荒砥、中砥、仕上げ砥になりそうな砥石を入手でき、これで念願の異世界石研磨ライフが始まるぞ!とホクホクな俺。



 そしてもう一人ホクホク顔なガルフ=トングさんがいた。日本式ピーラーの話をしたせいで、(おお)鍛冶師には負けてられん!と変なスイッチが入ってしまった。


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― 新着の感想 ―
『鰯(イワシ)』に似ているけど川にいる魚なので、区別するため『鰮(イワシ)』とされてるんでしょうか? ふりがなを付けるか、あとがきに解説があると、読み方の迷い人が出なくて良いと思います。
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