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第103話

「ミーシャ、ただいまー!! 食材持ってきたよー!!」



マリイン=リッジさんの声だ。俺も一緒に行きたかったなぁ…。まぁ仕方ないか。



「はーい!! おかえりなさい!! 見に行きまーす!!」



ワギュ達に手を振ってから『関所の集落(仮)』の広場に向かう。果たして生姜はあったのか!?




「はい、お土産。ミーシャが欲しがってた【鬱金草(クルクマそう)】と【生薑草(ジンジャそう)】の根っ子だよ」



おおーーっっ!!



「本当ですか!!」



『対物簡易鑑定』さん、お仕事の時間です。見るぞ、見るぞ……



鬱金草(クルクマそう)】の根っ子:ウコンの根塊。黄色の色素が取れる。呑む前に飲む!!



キター!! 来ました!! カレーの主要メンバー!! そしてドワーフにも “ 力 ” は効くのだろうか???




生薑草(ジンジャそう)】の根っ子:ショウガの根塊。ジンジャーエールからガリまで。



こっちもビンゴ!! つまり、猪肉の生姜焼きとジンジャーエールが作れる。ヤバい、今日明日のメニューが大幅変更の予感。




「マリイン=リッジさん、ありがとうございます!!」




どうしよう、俺、変顔してないよね? にやけが止まらない。多分、山の神様、ありがとうございます!!




「後ね、【スライム茸】。ヌルヌルなキノコだけど、これはこれで美味しいよ」



ヌルヌルなキノコですと!?



【スライム茸】:前世のナメコ。



おおっ、異世界にもナメコが!! 今ここに味噌が無いのが悔やまれる。これ見ちゃったらどうやったってナメコの味噌汁が飲みたくなるじゃん。



「で、ね、川エビと【蛇魚】が穫れたんだよ。【渓流鰮】とは別の川なんだけどね」



川エビ、熱帯魚ショップで売ってるヌマエビよりは大きいのか。海老フライには絶対無理なサイズなので、素揚げか、かき揚げか……ワンチャンでエビチリいけるか? この人数だからなぁ……、メニュー保留で。


それより、【蛇魚】って、見た目がアレにそっくりなんだけど……丑の日のアレ。そう、鰻さんに。




【蛇魚】:前世のウナギ。串打ち三年、裂き八年、焼き一生。ゼリーでもパイでも。



どうしよう、俺、鰻の蒲焼きは好きだけど捌いたことないよ。そして最後の一文、それって前世の日本の料理じゃないやーつ!!



「ミーシャ大丈夫? それはお魚だから噛みついてこないし毒もないから安心して」



あ、『対物簡易鑑定』で嬉しさのあまりフリーズしたのをマリイン=リッジさんに勘違いされてるのか。え〜〜、生姜焼きもあるけど鰻もあるの!? 白焼きで一杯やると最高なんだけど……。



「あっ、大丈夫です。ヌルヌルだから捌き辛そうだな…って見てました」


「そういう事か。そして、ジャジャーン。多分、ミーシャの知らない野草類だよ」




ニヤニヤしながら野草を取り出すマリイン=リッジさん。生姜と鰻でテンション爆上がりな俺は、深呼吸してからそれらを確認することにした。

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