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第1話

序章

俺は美石屋敷(みいしやしき) 玄武(げんぶ)。どこにでもいるおっさんリーマン。一人暮らし、独身。唯一の趣味が鉱石研磨。水晶とかメノウとか、所謂パワーストーンとか宝石とか称される石の原石を入手研磨してはピカピカに磨き上げるのが楽しくて楽しくて仕方がない。一般的には変人呼ばわりされる系。


ブラック一歩手前の会社から帰宅すると食事もそこそこに石を磨く。研磨に没入することが仕事のストレス解消になるのか、毎日の様にゴリゴリと石を磨く。ゴリゴリとは言ったものの俺は基本『手研磨』派なので実際そこまで音は出ない。


ダイヤモンド(やすり)に、(刃物を砥ぐ時にお馴染みの)角砥石、あとは耐水サンドペーパーを駆使し人力で石を研磨してゆく。ハンドリューターやグラインダーといった電動工具も持ってはいるけど滅多に稼働させない。手磨きの良いところは、なんと言っても音の静かさにつきる。深夜でも階下やお隣さんを気にせず好きなだけ作業出来る。素晴らしいぜ、ハラショー。



そして完成した『磨き石』を眺めながら一杯やる。それこそ何杯でも飲める。いや、原石眺めながらでも飲めるけど(苦笑)。



今磨いてる石を完成させたら市販のシルバーパーツを使ってアクセサリーに加工して、いつもの投稿系サイトにUPしたらフリマアプリで売ってしまおう。研磨を初めた頃は嬉しくて完成品を手元にのこしていたが、数年前から売ることにした。ぶっちゃけた話、消耗品のサンドペーパー代を稼ぐためだ。ネット上で名乗っている名前は『ミーシャ』でアイコンは熊。美石屋敷(みいしやしき)だからミーシャ。ミーシャだから熊。実に単純明快だ。



最近は、コスプレイヤー向けに磨いた石を嵌め込んだアクセや装備品なんかも作ってみたりも。おっさん、趣味と実益と中二病が同居する。とてもカオス。

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― 新着の感想 ―
石は良いですよね。私はカットより原石っぽさがあるのが好きです。河原の石も好きです←変と言われていましたが、この話にご同類が〜!と喜んでます。
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