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約束の日 ~待ち合わせ時間30分前~
そんなこんなでルイスは、スミレと無事合流し、まずは最初へ案内する場所へ向かっていた。
少し一緒に歩いていると緊張も少しほぐれていき会話も詰まることもなく
世間話などを楽しめていた。
「ここは最近できたパン屋なんだけどね、首都でも有名なシェフの息子さんがやってるらしいんだ」
ルイスは、そう言ってスミレに横に見えたパン屋の説明をする。
「そうなのね…! 美味しいのかしら??」
いかにも興味ありげにスミレはルイスにそう問いかけた。
「相当美味しいらしいよ、はいってみるかい?」
興味を持ってくれたことが嬉しくてルイスは、そう提案してみた。
すると、
「うん! 入ってみたい」
少し恥ずかしそうに頬を赤らめながらスミレが答える。
(きっとはしゃいでしまって恥ずかしくなってしまったのだろう。かわいいなぁ)
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パン屋の中
店内は有名なだけってなのか清潔感があり隅々まで統一感のあるこだわりの強いインテリアだった。
高級感もありまさに貴族達のすきそうな内装だった。
「統一感もあってとっても素敵な内装じゃない?」
スミレはルイスにそう微笑みかける。
もうすでにここが気に入った様子だった。
「わかる、本当に素敵な内装だよな! 」
ルイスはスミレが気に入ってくれたことが嬉しくて満面の笑みを浮かべそう答える
「そういえばどうして見ず知らずの私なんかに
街の案内を提案してくれたの?」
不安と緊張が混ざったような複雑な表情で
ルイスを見つめながらスミレはそう質問した。
「とくにこれといった理由はないけれど
これも貴重なご縁だろう?
もう少し君と話してみたくってさ」
自分の気持ちがスミレに勘付かれてしまわないかと
緊張で心臓が早鐘を打つのを抑えながら、優雅に笑みを浮かべながら答えた。
その後もスミレとルイスは談笑を楽しみつつ
街の探索を終えた




