表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/15

8th Line 黒より黒く闇より暗き漆黒に…

 図書館で可能な限り、解体の情報を集めた後、畑に戻ってきた。

 現実時間で16時頃だろう。

 畑の結果は………



 見事成功。

 畑一面に、大量の薬草が生えていたのである。

「よしっ!!これで、永続的に薬草を育てられる。」

 そこで俺はふと気が付いた。俺はいつも薬草を採取した茎を土にさして育てていたが、これでは増やせないということに。

 そこで、錬金スキルの造技(アーツ)等価交換で薬草一つを交換する。

 そうすれば、何か、下位の素材になると考えたからだ。しかし、薬草系の素材は、薬草が最下位なので、もしかしたら………。


 予想通り、薬草は()()()()()()()()になった。

 取り敢えず、薬草をすべて、種子に変換して、植えていく。

 畑二枚分がほとんど埋まった。

 成長促進スキルも使ったので、おそらく、明日には薬草の数を増やせているだろう。


 ◇


 暇になったので、魔物を狩りに来た。

 魔石を獲得するためには、魔物を解体する必要がある。

 今日は、森の深いところまで、入ろうと思い、薬草を取りに来た森の深くに行く。

 図書館の情報によると、ここは、野兎(グラスラビット)野犬(ワイルドドッグ)、スライムだけでなく、毒蛇(ポイズンスネーク)や、樹人(トレント)などがいるらしい。

 ポイズンスネークを狩り、トレントも狩り、大量の魔物を狩った。

 蛇の解体は、一度だけ失敗したが、後は失敗せず、魔石も、200個ほど獲得できた。

 これである程度の期間は、魔物を狩らなくてもいいな。

 遠視スキルや目測スキル。弓術スキル、剣術スキルも使って、魔物を狩った結果、短い時間で大量に使ったからなのか、前よりも強い魔物を狩ったからなのか、遠視スキルと目測スキルは、レベル25になり、精度や、強化量が上昇した、それに、弓術スキルはレベル30になり、新しいアーツの、通常よりも、長く弓を弾き続けることで、攻撃、射程、精密性を上昇させる『チャージ』と、矢が射程の許す範囲まで、物にあたっても反射し続ける『リフレクション』を獲得した。

 剣術スキルは、レベル20になり、所持している剣の、切れ味をSTRに比例して上昇させ、斬撃の攻撃力を挙げる、『斬撃(スラッシュ)』、高速の斬撃を放つ『閃』、斬撃を飛ばす『飛剣』を獲得した。

 いい時間になったので、一度ログアウトし、夕ご飯を作る。

 今日は、冷麺だ。

 できたと丁度に、ログアウトしてきた陽と共に、ご飯を食べる。


 ◇


 ご飯を食べ終わって、午後7:30。またログインする。

 俺は、また森に行く。

 今日魔物を狩り続けたのは、レベル上げと、解体のレベルを上げること。そして図書館の情報の正確性を調べるためだ。

 調べた結果、図書館の情報はとても正確だった。

 なのでこの夜のターン。俺の真の目的を、達成する。


 ◇


 森の探索を続ける。

 昼とは打って変わって、夜の森には、蛇系の魔物は出ない。

 その代わり、夜は蜘蛛系の魔物が出る。これは図書館で見た。

 それに、その蜘蛛が何故か暗視系スキルを持っていないらしい。

 その代わり、嗅覚がいいらしい。

 そんな進化を果たした蜘蛛の魔物が主に二種出るらしい。

 その蜘蛛を多く狩っていく。

 10体。20体。50体。90体。丁度、100体を超えたところで、お目当ての魔物が出た。


 特異魔獣(ユニークモンスター)。ある領域で、同じ種類の魔物を100体倒すことで出現するモンスター。

 この森は、昼には蛇のユニークモンスターが出た。

 その名も、暗殺蛇(アサシンスネーク)毒蛇(ポイズンスネーク)と、その上位種の殺蛇(キルスネーク)を計100体狩ったら出てくる、素早い動きと蛇特有の柔軟性。それに超強力な毒と全く音のしない魔物でその時は、出てきた瞬間に、長距離射撃(ロングショット)、チャージ、リフレクション、ツインアローを発動し、連射することで、木々の間に大量の矢を放ち、仕留めた。


 そして、夜。

 夜の魔物は闇蜘蛛(ダークスパイダー)という闇魔法を使ってくる魔物と、その上位種で闇魔法の上位スキル影魔法を使う影蜘蛛(シャドウスパイダー)を計100体倒すことで現れるユニークモンスター。

 暗殺蜘蛛(アサシンスパイダー)。高いSTRと隠密性能。そして影蜘蛛を超える、影魔法の力。


 ◇


 アサシンスパイダーが現れる。その瞬間に猛ダッシュでその場を離れる。

 そして、今までで、レベル25まで上がった暗視スキルと、目測、望遠をフル活用し、長距離射撃とチャージ、貫通撃(ピアスショット)を使って、限界まで、息を殺して待つ。いくら隠密性能が高かろうと、見えれば意味はない。

 一点に集中した状態で、弓を引き絞り続ける。

 そして、暗殺蜘蛛が其処を通った、その刹那。

 矢を放つ。今までで一番の射ができた気がした。

 そう放った矢は、吸い込まれるように、暗殺蜘蛛にあたる。

 矢が当たった、暗殺蜘蛛はポリゴン体となって、倒したことを静かに俺に伝える。

 インベントリを見るとしっかりと、”暗殺蜘蛛の死骸”があった。

 これで俺の、今日の一つ目の目的は達成した。

 次の目的を達成するには、夜の森では危ないので、一旦、畑に戻る。


 ◇


 畑で解体を始める。

 包丁を手に取り、足の付け根に刃を入れて、脚をもぎ取り、胴体の甲殻の間に刃を入れたら、中の内臓たちを取り出す。

 インベントリの中には、


 暗殺蜘蛛の脚

 暗殺蜘蛛の甲殻

 暗殺蜘蛛の肉

 暗殺蜘蛛の内臓

 暗殺蜘蛛の魔石


 があった。

 そして、その中から、内臓を取りだし臓器を分解していく。

 その中で唯一、現実にない器官を取り出す。


 魔力生成器。魔石が魔力をため込むタンクなら、その魔力を作っているのは、これだ。

 そして、魔力生成器は、脊椎動物なら、脊椎に。

 無脊椎動物なら、内臓に紛れていると、図書館で読んだ。

 そして、魔力生成器の中にある、ドロッとした液体を体に取り入れると、大きな力を得るということも…。

 本によると、それで獲得できる力は元となった、魔物の力が大きいと書かれていた。

 蜘蛛の糸。そしてあの、高い隠密性能。

 特異魔獣なので期待できると思ったのだ。


 そして俺はその液体を飲んだ。


 飲んでしまった。





「ウアァァァァァァア!!ガッ!アアアアアアアッッッ!!ッ!アアアアアアア!*?/$#%&!」

 俺の口から出たとは到底思えない絶叫が畑中に響いた。幸いなことに、プライベートな空間で発された音は外には漏れない。

 だが、そんな叫びを我慢できないほどの痛みだった。まるで、体の内部から杭を何百本と打たれたような、体が作り変えられるような痛みだった。

 《警告します。警告します。ペインアブソーバーにかかる負荷が一定上限を超越しました。緊急ログアウトを開始します。緊急ログアウトを開始します。》

 その声を聴くと同時に、俺の意識は闇の中へと沈んでいった。


ブクマ、いいねして頂けると、作者の豆腐メンタルのテンションが上がって更新頻度が少し上がるかもしれません。

早く続き読みたいという方はブクマ、いいね、高評価、お願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ