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勘当されたい悪役は自由に生きる  作者: 雨野
学園1年生編
38/222

33



 教室に戻ると、すでに授業は始まっていた。

 今はなんの科目かな…?ああ、外国語か…。


「ラサーニュ君、堂々と遅刻とはいい度胸…待ちなさい、顔が赤いですよ。熱があるのですか?そうなら医務室に…」


「ちがいます…すぐなおりますから…」


 その医務室のせいでこうなった訳ですし…。


 フラフラと自分の机を目指す。先生の言葉も心配そうなクラスメイト達の視線も無視して、自分の席に座った。



「お兄様…本当に大丈夫なの?」


「無理しないでください。もうお帰りになってもよろしいのですよ?

 ナハト様にはこちらからお伝えしておきますから」


 ありがとう、ロッティ、バジル。でも放課後はその約束もあるし。

 殿下に授業をサボってはいけません!なんて偉そうに言った手前、自分が仮病使ってサボるのはちょっとね…。


 ちらっと殿下の席に目をやると…いるわ。今日は1度もサボってない。少しは、心境の変化もあったのかな?






「はあ……」


 あー…授業の内容が頭に入らん…。こりゃまた部屋で徹底的に復習しなきゃな…。


 授業よりも…さっきの光景を思い出してしまう。

 なんだったんだ、一体…先生はなんであんな事を?僕に危機感を持って欲しいんだろうけど、口で言えば分かるし。(※口で言って分からなかった結果)


 わざわざあんな…実践するような…。

 同級生のジスランや上級生のルキウス先輩とも違う、大人の色気というか余裕というか…魅力が、すごかった。

 すんごい怖かったんだけど、嫌じゃなかったというか…むしろ期待してしま……はあっ!!?

 何を考えているんだ僕は!!!くっそう、先生め!


 ……いかん!!これじゃいつまで経っても顔の熱が引かないよう。

 ぱたぱたと手で顔を扇いでいたら…隣の男子と目が合った。


「なに?」


「!いや、別に…?」


 んん??彼も顔が赤い。僕が気付かなかっただけで…この教室暑いのかな?まだまだ残暑厳しいからねー。

 その証拠に、僕の周囲は男子も女子も顔を赤くして…あら?周囲だけ?しかも僕と目が合うと全員バッ!と逸らすし。

 ロッティとか…後ろの席は平気そう。…超局地的な異常気象ですかね?






 外国語の授業が終わったと同時に、ルネちゃんとエリゼが席を立った。そのままつかつかと僕の席に近付き…あれえ!?



「ちょ、ちょっと?何どうしたの!?まだあと1限残ってるよー!?」


「いいから来い!!」


「お話がございますの!!!」


 えーーー!!?かつて僕とエリゼでルシアン殿下を連行したように、今度は僕がエリゼとルネちゃんに両腕を掴まれて引き摺られてる!?

「どこ行くのよー!?」というロッティの声もガン無視し、2人と僕は教室を出る。そして少し歩いた先の空き教室に連れ込まれ…?




「セレスちゃん!さっきの顔はなんですの!?」


「顔!?24時間365日春夏秋冬オールウェイズこの顔ですが!!?」


「造形じゃない、表情だ!!」


「いつも通りでしょ!?」


「全っ前違いますわよ!!!」


 

 そのまま椅子に座らされ、左右からお叱りを受ける僕。顔がおかしいと言われても、どうしろと。表情って何さ、そんなに変な顔してた?

 するとルネちゃんが、予想の斜め上の回答をした。



「違いますわよ!!可愛すぎますの!!」


「……んあ?」


 か、かわ?そりゃあの宇宙一可愛いロッティと同じ顔ですから、整ってるほうだとは思ってますが。

 これはナルシーではない、事実だ。僕が自分の顔を貶したら、同時にロッティを貶めるのと同義だからね!


 だが可愛さというのは、顔の造りだけでなく仕草・表情・ファッション等々で変わる。僕は別に…普通にしていたつもりだけど…?



「悩ましげにため息をつき、頬杖をついて頬を染めて伏せ目がちにして…悩殺でもする気ですの!!?」


「誰を!!?」


「周囲の人々をですわ!あんな、恋する乙女のような仕草をして…!女の子って隠す気ありますの!?」


「ばっ、ルネ嬢声デカい!!

 …とにかく、お前の周囲の奴ら、お前に見惚れてたぞ!?」


「は、はあ?」


 見惚れて…?僕に?なんで。

 いや、はい??何言ってんのこの2人…?彼らは僕より前のほうの席だから、僕の顔が見えたんだな。授業に集中しなさいよ。



「前にも言ったでしょう、男は皆狼なのよと。この男のようにねぇ…?」


「だからっ!!あれは事故だったって言ってんだろうがー!!!」


 あ、エリゼ白状させられたんだな。ルネちゃんがジト目という珍しい表情でエリゼを睨み付ける。


「とにかく!!眼鏡しろ絶対しろ!!今日買ってこい!…お前が眼鏡嫌いだって言っても、やっぱりお前を守る為には必要なんだよ」



 彼は後半、小声で言った。いや別に、僕は眼鏡自体を嫌っている訳じゃないが。

 なんかこう…「本当は邪魔なんだけどね、隠すために嫌々着けてんのよー」と思ってしまう自分が嫌いなのだ。

 でもそれを含めて全部吹っ切れちゃったし…ファッションとして伊達メガネを掛けるのもいいかも。



「そうですわ。髪は切ってしまったから仕方ありませんが、せめて眼鏡だけでもなさい」


 ええ〜…?まあ、彼らがここまで言うんだから…きっと必要なのだろう。

 仕方ない、ちょっとランドール先輩に付き合ってもらうかあ…。



「あ、そうだ。「お兄ちゃんコレ買って」とか言えば、ランドール先輩なんでも買ってくれると思うぞ」


「言わないよ!?」


 エリゼは何言っちゃってんの!?

 っと、そろそろチャイム鳴っちゃう。早く戻らないと!





 かた…




 !?今、廊下で物音した…?

 2人にも聞こえていたようで、エリゼが素早く移動しドアを開け確認した。


「…誰かいます?」


「いや…早く教室に戻るぞ」


 不安を残しながらも…僕達は、空き教室を後にするのだった。






 ※※※





 放課後。友人達は先に帰り、僕は教室でランドール先輩を待っていたのだが…。


「ラサーニュ様、今度ランチ一緒してくださらない?」

「ラサーニュ、よ、よかったら明日の体育の授業、俺と組まないか?」

「今度私ともお出掛けしましょう!」

「なあ、僕んち遊びに来ないか?」


「えっと…?」


 なん…?僕急にクラスの人気者ですか?それとも新手の嫌がらせ…?さっきから、お誘いの声が後を絶たない。

 そして戸惑う僕を助けてくれたのは、一緒に残ってくれていたエリゼだった。



「ええい!!セレスと一緒に食いたかったら勝手に端っこに座ってろ!!隣に座りたくば、あの妹を倒してからにしろ!

 体育はボクが先約済みだ諦めろ!!コイツは忙しい、無駄に遊んでる暇はない!!」


 と。やだ頼りになる…!

 クラスメイトを蹴散らす姿は、可愛らしい顔とは裏腹にとても男らしい!惚れる!なんちゃって。



 だが、「なんだよー!」「ラブレー様には関係ないじゃないですか!」「あるわ!!!」と言い争いがヒートアップしてきた…!

 まずい!僕のせいでエリゼがクラスメイトと不仲になって、浮いて虐められるようになったら…!


 はっっっ!!?ここはあの伝説のフレーズ、「僕のために争わないで〜!」と言うべきか!?

 最悪スベっても、この場が収まるならそれでいい!!意を決して、エリゼの腕を掴む。ようし…!


「なんだセレス…」


「っややややめて…。あの、えっと…喧嘩、しちゃやだ…」



「「「…………」」」



 ………テンパりすぎてセリフ間違えた!!!ひいいいい、沈黙が辛い!!!スベってもいいと思ってたけど、やっぱキツい!!

 僕1人だけ滝のような汗を流していたら…誰かが、そっと頭を撫でた。





「これはどういう状況だ…?何故セレスタンが、涙目でプルプル震えてエリゼにしがみついている…?

 まさか…お前達…?」


 はう!!ランドール先輩じゃあ!!!待ってましたよー!僕は先輩に飛び付いた。

 だがエリゼとクラスメイトは、なんだか慌てている。


「違うぞ先輩!!ボクは何もしてないし、コイツらだって別にセレスに意地悪とかしてないからな!?そうだろ!!?」


「え、うん。そうだけど…」


「………(少し惜しい状況だったが…何も無いのが一番だよな)そうか、わかった。

 じゃあ行くぞセレスタン。またな、エリゼ」


「はーい!エリゼ、一緒にいてくれてありがとう。本当に助かった…!」


 良かった〜!先輩のお陰で険悪ムードは解除された。エリゼ達に挨拶をし、先輩と共に先に教室を出る。





「………可愛すぎかよ……」



 そう呟いたのは誰だったか。

 


 この日。シャルロットが名誉会長を務める『天使同盟』に、新たに4人の入隊希望者が現れた。

 それを境に非公式な活動から公式なものとなったのだが…セレスタンは、それを知らない。




「ボクは入らないからな!!?そもそもなんで非公式なのに存在知られてんだよ!!」


「あの方達がお兄様のファンクラブを作ろうとしたから、勝手にされても困るしこっちに入れたのよ。

 お兄様には内緒だけどね!」



 知らぬが仏。


 



 ※※※





「ランドール先輩、今日はどこに行くんですか?」


「そうだな…一応目星は付けてある。だが行きたい所があれば遠慮なく言え」


 並んで歩きながら、そんな会話する。先輩は僕の歩幅に合わせてゆっくり歩いてくれる。モテる男は違うわ…。


「僕、ちょっと…眼鏡屋さん行ってもいいですか?」


「…(眼鏡、好きで着けてる訳じゃないって言ってたが…詮索は止めておこう…)わかった。じゃあ行くか」


 先輩は何か言いたげだったが、僕の要望を聞いてくれた。






「コレどうだ?似合うぞ」


「わあ、いいですね!(金貨5枚!?むーりー!!)」


 先輩が勧めてくれたのは、ハーフリムのお洒落なやつ。ただし予算オーバーなので…そっと返した。


「…気に入らなかったか…?」


「違います!その…お値段が、はい」


 先輩がしょんぼりしたもんで、僕は慌ててお金が足りないと正直に話した。

 すると買ってやると言うので、申し訳なくて断った。


「コレ似合うのに…」


 ぐうううう!!ますますしょぼんとしてしまった…!


「だって、悪いじゃないですか…」


「俺、コレを掛けたセレスタン見たかったなあ…」


 んんんんん!!!!泣き落としですかそうですか!うう…!じゃあ、お言葉に甘えて…!



「よし!あとコレとコレも…」


「多い!です!!」


 先輩は学業と並行して政務にも携わっているらしく、お給料も貰っている。ただし使い途がなく余っているのだとか。とっときなよ…。




「…先輩は、どうして僕にこんな良くしてくれるんですか?

 この間のアレを見て…ですか?」


 手に持ったサングラスを掛けながら聞いてみた。似合う?


「似合うな、それも買おう。

 ……初めて会った時から、俺はお前とエリゼを気に入っていたよ。

 自信過剰だが素直なエリゼ。気弱だが心優しいセレスタン。あの日から、お前らは俺の大事な後輩だ。


 そして…この間の一件も無関係じゃない。そこでお前が良ければだが、これからは俺の事を兄だと思ってくれないか?俺も弟欲しいし。

 これは同情からじゃない。お前という個人を気に入ったから、仲良くなりたいし慕ってもらいたいという感情から来ているモノだ。どうだ?」



 僕が掛けているサングラスを外し、カゴに入れた。

 先輩が…お兄ちゃん?……僕の?




 正直に言えば、嬉しい。でも、僕そんな優しくないよ…。優しい人は、人を憎んだりしないよ…。



「阿呆、負の感情を持たない人間なんざいてたまるか。それを認めて受け入れて、良い方向への原動力にしているお前は偉いよ。

 断る理由はそれだけか?ならいい。ならば今から俺達は兄弟だ」



 先輩はそう言って、僕に手を差し伸べた。



 僕は…その手をゆっくりと取ったのだ。お兄ちゃんかあ…えへ。




「じゃあ…なんて呼ぼうかな?」


「ん。兄上、兄さん、お兄様…ランドール兄さん?語呂悪いな…。ランディ兄さん?うーん…」


 なんか悩み始めてしまった。ラン兄とか?いや…うーん。



 眼鏡屋さんで悩む事20分。結果「ラディ兄様」に決まった。



「ラディ兄様…ラディ兄様!」


「なんだ?セレス」


 にっこにこで呼ぶと、彼も上機嫌で返事してくれた。

 そしてお会計を済ませ、眼鏡を買ってもらっ…なんで!?


「??兄なんだから、弟に奢ってもおかしくないだろ?」


「多いよ!!!いくつ買ったの…8個!?眼鏡コレクターか!!

 無条件に甘やかしたら弟はダメになるよー!なんかこう、記念日とかご褒美の時だけにして!」


「じゃあ今回は兄弟記念日で」


 結局押し切られてしまった…くそう。

 まあ、もう買っちゃったし…次は絶対甘えないぞ…!

 手を繋ぎ店を出る。あれ、男兄弟って手繋ぐの…?僕はロッティとよく繋ぐけど…まあいっか!




「「「「(私/俺達は一体何を見せられていたんだろう…)」」」」




 その時店内にいた従業員や客は、全員同じ事を思っていた。

 






 その後は兄様おすすめのカフェに入った。まさか…ここも奢り…?と聞いたら、にこにこしながら頷いた。いかん、僕駄目人間になってしまう…今日だけだからね!?


「ねえラディ兄様…さっき買った眼鏡、半分くらい女性物じゃない…?」


 折角なので1つ着けてみようと思い箱を開けたが…男女兼用のサングラスが1つ、男物が3つ、女物が4つだ。

 それに男物のは、女性が着けても違和感はなさそう。タイプは違うが、全部お洒落なやつ。なんで?


「なんでって…似合うと思ったからだが?

 ほら…うん、いいじゃないか」


 今着けているのは、つるの部分に可愛い装飾が施されているやつ。気に入りました。


「男物も女物も関係無い、自分に似合っていて好きなやつを着ければ良い。

 他人になんか言われたら、「ラディ兄様が選んでくれた物に文句でもあるの?」とか言ってやれ」



 そのタイミングで注文したパフェが来た。眼鏡の話はそこで終わってしまったが…なんだか、気持ちが軽くなった。

 そうか、いいんだ。自分の好きな物選んで…いいんだ。立場とか性別とか関係無く、好きな物…うん。うん!




 美味しいパフェを平らげた後、僕は気になっていたことを聞いてみた。


「ねえ兄様…殿下達どうなったか、知ってる?」


 ラディ兄様は僕の質問に、少し眉を動かした。知ってたけど、自分から切り出す気はなかったって感じかな?

 彼は紅茶を一口飲んでから、話し始めてくれた。



「……知ってるよ。あれは確か土曜って言ってたか。

 まずルキウス、ルクトル、ルシアン殿下は…3人共ヘルメットを被りピコピコハンマーを手に対峙したらしい」


「待って超面白い事になってない???」


 なんでピコハン!?じゃんけんの文化は無いのに、叩いて被っての遊びはあるの!!?

 しかも「その時の写真だ」とか言って差し出された物…本当だ!!?


 どこかの広場で、三竦みのように等間隔に並び向かい合う、メットとピコハンを装備した3人。しかも全員ジャージ!!撮影は誰が…?


「ルシファー殿下らしい」


「………皇女殿下、お茶目な方ですね…」


「実はそうなんだよ。沢山撮ってくれたぞ、ほら。順番通りに並んでいるから」



 ……見せてもらった写真は…最初は間隔を維持したまま何やら会話してるっぽい3人。

 そして…涙を流すルシアン殿下。そんなルシアン殿下の背中をさするルクトル殿下。2人で結託し…ルキウス殿下ににじり寄る姿が…。




 この先を、見ても良いのだろうか?いいや見ちゃえ、面白そうだし!どれ…。



 2人がかりでピコハンを手にルキウス殿下に襲いかかり…逃げる長男。袋叩きにされる長男。

 そして…長男が反撃を開始し次男にラリアットを喰らわせ、三男にジャイアントスイングをお見舞いしている。

 だがすぐ復活した次男が長男にドロップキックを炸裂。三男はまだ地面に突っ伏している。

 長男は次男に逆エビ固めをし、復活した三男が兄2人にランニング・ボディ・プレスを仕掛けるが…揃って避けたもんで、三男は地面に激突した。受け止めてやれよお兄ちゃんズ!!

 

 

 って何やってんのこの兄弟!!?

 しかも背景には、ギャラリーと思しき騎士の皆さんが手を握り締めて応援している姿が!


 …ん?次の写真がブレてる。



「ああ、そこから撮影者がルシファー殿下から皇后陛下に交代したらしい」


「なんで!!?」



 とにかく見てみよう。

 えーと…一時休戦し、動かない三男を心配する兄2人。

 そんな彼らに近付く…両手にピコハンを構えた金髪の女性。後ろ姿だけだが、彼女が皇女殿下だろう。彼女もジャージ姿だ…。


 逃げ回る長男次男、追いかけ回す長女。まず長男に狙いを定め、写真に腕が写らない程の高速な連打をお見舞いしている…。

 長男が落ちたところで、次に次男。逃げる次男の頭と背中にピコハンを投げつけ、動きが止まったところに…こ、これは!!フランケンシュタイナー!!!

 こうして次男も落ちた。そして長女は沸き上がる騎士の皆さんを背に、ピコハンを掲げてポーズをとっている…。これで終わりだ…動画で見たかった…。


 ……ルシアン殿下、大丈夫なの…?

 


「……何があったの…?」


「それが…「腹を割って話せとアドバイスされた」と言っていてな…。

 俺が「それじゃ取っ組み合いの殴り合いになるかもな」と言ってしまったせいか、こうなった」



 

 それで、こうなったの?…………。

 腹を割って話すって、物理で割ろうとしてない?というか、ルシアン殿下本当に腹割れてない…??



「………ぶふぁっっっ!!!

 駄目だ、面白い…ひ、ひふっ、ぶふ…!!!」


「笑ってしまえ。俺も散々腹抱えて笑ってやったから」


「は、はは、あははははは!!!

 だーっはっっはっはっは!!!?ひいーーー!!!」

 

 

 駄目だ、ツボに…っ!

 僕はこの後10分以上、カフェで笑い続けたのであった…。お客さんと店員さんの視線が痛いが、自分じゃ止められないんですう…。








「まあ、あの兄弟はもう大丈夫だろう。

 それにルシアン殿下も、近いうちにお前に接触してくるかもな」


 帰り道、ラディ兄様は寮暮らしじゃないのだが僕を学園まで送ってくれた。そして帰り際にそう言ったのだ。

 そっか、あの兄弟は大丈夫か…。そりゃね、あんだけプロレス技掛けまくってたらね…遠慮も無くなりそうだよね…。


 




 そんな風に考えていた次の日。僕はルシアン殿下から声を掛けられることになる。




段々と人の好意を素直に受け取れるようになってきたセレスタン。

ただし度を超えた甘やかしは厳禁。

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