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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

主人公は報われない?

初投稿なので拙い部分や誤字脱字などがあるかもしれませんがそれでも良い方はぜひ読んで欲しいです。

俺はカフェでブラックコーヒーを飲んでいた。


俺には2年ほど付き合っている彼女がいる。


特に取り柄のない自分でも彼女がいれば良いとさえ

思っていた。


なぜそんな話をするかって?

それは窓の外にその彼女がいるからさ。


きっと、女友達と出かけるのだろう。駅で誰かを待つ彼女がいた。


彼女の元に男がやってくる。相手は男なのだろう。

別にただ会うだけならいいと思った。


でも彼女がその男に抱きついたんだ。そして手を繋ぐ。


あれはきっと、そういうことなんだろうか。


遠くで彼女がスマホを触る。それと同時になる自分のスマホ。

『別れましょう』

なんだか怒りも悲しみも出来ない。

ただ何かが無くなったという喪失感だけ。

手元のカップを見る。



カップの底はまだ遠い。


○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○


あれから少したち、またカフェに来た。ブラックコーヒーを頼む。


また彼女が出来た。別れた後俺を慰めてくれるのがすごく嬉しくなってしまった。もちろんそれが一時的なものだと分かっても、彼女を好きになってしまった。


最初のうちは直ぐにまた付き合うことに抵抗があったけど、相手から告白されて付き合い始めた。


今度こそは手放さないんだって、絶対に決めて。

前の人の時よりももっと慎重に、大事にするんだと。



そんなふうに考えていたら近くに彼女がいるのが見えた。隣には少し柄の悪そうな女がいる。


悪いことをしてるなと思いつつも聞き耳をたてずにはいられなかった。

「そう言えば例の金づるの男はどうなってんの?」

「それがさー小物はくれんのにおっきいものは全然よこさないの。ちょっと優しくしたらいい気になっちゃってさ、ほんと無理だわ」

普段の彼女とは全く違う口調だった。

「ならもう手を引けば?」

「んー。もう少し待ってもいいけどなー。まぁいっかー」

そう言ってスマホを取り出す彼女。俺の携帯から通知がなる。恐る恐る確認してみると


『他に好きな人が出来たの。別れましょう』


どうも俺には問題があるらしい。



俺の手元のカップは、あともう少しで底が見える。



○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○


半年たってまたカフェに来た。今の俺には彼女はいないけど良い友人が出来た。

ボウリングやカラオケ、ゲーセン。色々なところにいったし仲がいいと思う。それに、LINEのグループだってあるんだ。...最近は静かだけど。


その友人は今俺抜きでカフェに来ている。俺には気づいてないようだった。嫌な予感がするけどそれでも聞き耳を立ててしまう。

「やっぱ最近あいつうざくね?」

「うん。なんか俺たちに勉強しろとか言ってくるし」

...なんだそれ。テスト期間だったから言っただけじゃないか。俺の友人は将来を捨ててるのか?

「なんかそれ以外はこれとした理由はないんだけどな」

「ていうかもともとパシリみたいなものだしね。なんか友達みたいになってるけど」

......はは。友達じゃなかったのか。

俺は仲がいいと思ってたのに。何故こうも上手くいかないのだろうか。俺に悪い所があるなら教えてくれればいいのに。俺の運が悪いのだろうか。いや、きっと自分が悪いのだろうな。


そして俺はブラックコーヒーを飲み干した。

......もうすこし飲もう。

「すいません、コーヒー1つ」

「はーい」

1分と経たないうちにコーヒーがくる。

1口飲むと何故か女の店員がやってくる。

「ごめんね。あまりに悲しそうな顔をしてるから少し甘くしちゃった。元気出してね?」


俺の手元のコーヒーは、全然甘く感じない。

ありがとうございました。どんなことでも言ったくださると嬉しいです。

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