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魔力ゼロの真の勇者  作者: ねろ
21/29

17話 宿屋にて4


※読んで頂く前に



この話は『魔王紹介』とは関係ありません。あの話はあくまで、視聴者さんの皆様に紹介させて頂いたものです。ご了承ください。




「やぁ、翼くん。」



「エル?!…じゃあ、ここは神界か」



翼はエルに呼ばれて、神界に来ていた。



「うん、そうだね。」



「なんで俺を呼んだんだ?まあ、今の状況的に良かったけど」



「ほんとに?翼くん結構楽しそうだったけど笑。」



「楽しいと言うか寝れなかったからな。」




「そうだね。」



エルは真剣な顔つきになった。



「単刀直入に言うよ。実は魔王が目覚めそうなんだ。」



「魔王が…!ついにか、」



「うん、だからいつでも戦えるようにしといて欲しい。」



「分かった。…ちなみに魔王達ってどんなのがいるんだ?」



「あー、そうだね。まずは魔王達を軽く紹介するよ。」



「ああ、助かる。」




その後……




「まあ、こんなもんかな。」



「…エル、1ついいか?」



「んー、どうしたの?」



「エリとレイも剣として使うとすると、実質俺とサリエルでこの人数を倒すのか?言っちゃ悪いが無謀だぞ。」



特にこの双魔剣のフラガボルグ、こいつは格別に強い、気がする。



「あー、言うの忘れてた笑。魔王は7人とも別々の時間、場所で、つまり1人ずつ封印が解けるようになってるんだ。だから1人ずつ倒せるよ。まあ別に仲間は増やしてもいいと思うけど」



「…お前それ先に言うやつだ…まあ安心したけど。んで、その場所は?」



「ほら、この大陸には魔族の国、魔国があるだろ?そこに国が8個あり、それぞれの国を治めているのが魔王達なんだ。魔王はそれぞれそこに封印されてるんだ。魔王は人間領に近い国から封印が解けていく。」



「それも知らなかったぞ…でも国が1個余るけど、もう1つの国には邪神か?」



「その通り、邪神は魔族領の1番端の国に封印されている。」

「ちなみに人間領の1番近くに封印されてる魔王が復讐のレヴェンだ。」



「復讐、6位か…」



「6位と言っても油断はダメだよ。魔王相手に油断したら死ぬよ。」



「そ、そうだな。」



翼はエルの圧と真剣さを感じ、それ以上言えなかった。



「まあ、呼んだのはそういう事だよ。」



「なるほどな、まあ頭に入れておく。」



「うん、じゃあよろしくね翼くん。」



「ああ、またな。」



その会話が終わると、翼はベッドの上に戻ってきた。



─あ、しまった。邪神倒したら俺はどうなるのか聞くの忘れた…!



まあ今度でいいか…



それより、魔王か…勝てるのか?



…いや、みんなで頑張ればやれるはず…!



そんな事を考えていて気づかなかったが、ふと右手に温かさを感じた。



─なんだ、温かいな…



そう思い、見ると



レイの左手と俺の右手が繋がれていた。



心拍数が上がる。



─…な、なんでだぁぁーー!



俺は繋いでないぞ…もしかしてレイがか?



…いやいや、ありえないか。






翼はレイと手を繋いだまま、色々考えて、結局一睡も出来ずに朝を迎えたのであった。



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