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第八十三話・積極性と主体性の有無


 この二つを兼ね備えていると鉄壁だと思います。自我の目覚めと同時に何をすべきか、今後どう動いていくか人生設計を建てていく。

 しかし人生は順風満帆とは限りません。

 生まれてきた場所、父母の地位、親戚達の立場、財産、身分、職業、すべてに貴賤はないというのは建て前です……というのは頷けるでしょう。今回はそれをすっ飛ばして恵まれた位置づけにいても結局は放り出してしまう人の話をします。しかしそれを敗者と単純に決めてはいけません。


 私は成人しても積極性のかけらもありませんでした。他人から指示されたことを黙々とこなせばそれでいと思っていました。だから主体性、自分をどうしたらいいか、プレゼンするやり方もわかりませんでした。周囲に自己開示もせず、そりゃ、あの子はなに? キモイとなるのは当たり前だったと思います。

 成育歴を振り返ると、まるっきり母の人形だったので仕方がない面もありましたが、もうちょっとなんとかならなかったかと悔やんでいます。でも過去を振り返っても解決はしない。先へ進むしかありません。

 ある教育関連の本を読んで、欧米の小学校の授業で討論があるときいて「さすがだ」 と思いました。名エッセイの「読むクスリ」 にもあったかと思います。

 政治家も言葉に詰まるような問題を幼い子供に問いかけどうしたらよいと思うのかと聞く。そして教師は空想的な答えが出ても決してけなさない。正解のない問題にどうこたえるかで、その子の将来の職業の適正がある程度見抜けるかもしれません。わざと悪人の立場にして言いぬけをさせるローリングプレイもあります。わざと過ちを認めないところが見どころで、これも良い人生訓練になるかと思います。日本とまったく違います。これをやった方がいいのではないかと思いますが、案外反対する人も多そうですね。

 しかし、今後の日本が大きく羽ばたくために幼い子供に対して世の中いろいろな立場の人がいるということ、ポジティブ思考をしっかり育ててほしいと思います。

 幼い子を導く教諭はとても重大な任務でいじめを容認したり、生徒に対して性犯罪を起こすのはもってのほかです。全体的に見てまじめな教師が多いと信じたい。子どもに対して犯罪を犯す教師は少なくとも免許はく奪、極刑にしてほしいぐらいです。

 ついでに男尊女卑についても触れますが、男性に対して従順であることが美徳とされたのは昔の話です。でも今なおそれを引きずっているのはなきにしもあらず。令和になってもなお、女性はおとなしくて意見を言わないのが良いとされるのがまかりとおっています。

 でも女性でも逆にその方が満足できる人もいます。そういう人は他人の庇護を求める。衣食住に苦労したくない。私の母がそうだったからわかる。目に見える範囲でしか物事を考えず、自手に入る範囲のもので満足して穏やかに暮らす。逆にそういう状態が嫌になって、年を取ってから足掻く人もいます。私がそうです。

 母はテレビのニュースさえあれば、世の中のことがわかっているつもりです。母は世間が狭すぎる。いじめられっ子だった私を「しっかりしなさい」 と怒るだけ。逆に成人した私が上司と衝突するようになると「長いものに巻かれろ」 ということわざを教える。私はそういう生き方をする女性に育てられた……私のこの過去の思考歴を思えばとても恥ずかしいです。


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 積極的で頭が良く主体性をもつ人間がこの世を動かす。しかしこの世の指導者の栄枯盛衰は激しく、また人を導くはずの宗教家たちは過去の偉大な創始者をあがめて金をとる。そうやって暮らしていくものが大半で、真の指導者、この人についていきたいと思える人は現時点では私にはいない。

 逆に信仰をしていた方が幸せで楽かもしれない。私はどう生きていくのかがいまだわからぬが、降りかかった火の粉だけは取り払ってあの世への次の幕を開けるべく動いているところです。

 私の子供たちもどちらかというと、内向的で外に向かって飛び出すところはない。これも私の育て方かも。戦争もなく穏やかな人生を送れるならそれはそれでよい。私の死後のことまで子供の心配はできぬ。泣いても笑っても時間に限りあると思って日々を大事に生きていく。

 親なんて非力なもの。

 それに私の脳裏には肉親を騙してのし上がった叔母Jの存在があります。Jは地獄に落ちるだろうと思うことで溜飲を下げるしかない。しかし私の人生でまさか犯罪者の身内ができるとは思わなかったです。哀しいです。


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