表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

73/100

第七十三話・嘘はいつかばれる …… ⑩ 実母の施設入所  □


 地名ばらします。私の実家は大阪府内です。Jの件ではもう頭にくることばかりで、身バレしてもいいと思うことがありましたので……。


 平成三十年の秋、病気で倒れ大阪から引き取った母。リハビリもがんばり、一時は要介護四の状態になったものの、要介護一になりました。しかし帰阪を望むあまり、毎日泣いて暮らす。デイケアが嫌い、ヘルパーさんも嫌い、当地の方言で話しかけてくる人も嫌い、食事も嫌い……もうどうにもならなかった。病院や施設はすべて母の望み通りの個室にしたにもかかわらず、ここには自由がないと泣く。

 母のいう自由は食事時間などのしばりがなく、一人暮らしを楽しみたいということ。確かに母は偏食が強く、なじんだ人でないとしゃべらない。母は末妹のFに電話をして、泣いて大阪に帰りたいと訴える。娘に閉じ込められたという。主治医もいつ帰ってもいいですと言ったというが、彼はそんなこと言ってない。

 しかし、環境の変化に耐えられていないことと、このままだと鬱になるとは言われた。一時帰宅はどうかというアドバイスを受けて何度か日帰りで自家用車で連れて帰っていた。母を心配するFの家にも立ち寄った。

 しかし、Fは私に黙って母を連れて帰り、大阪で一人暮らしをさせようと計画を立てていた。母が楽しみのあまり、ばらしたので事前にわかった。一人暮らしは今はちょっと危ないし、やめてほしいと言う私にFが反論する。

「あんなに帰りたがってるのに、あんたとこみたいな田舎住まいはかわいそうやんか、病院も大阪の方が数も多いし、こっちで治療してもらうほうがええやろ。あとのことは私が面倒みたげるさかい、あんたはもう大阪へ帰ってこんでええで」 と逆に怒る。

 ……ああ、そうだった。母方の親戚は全員田舎蔑視する人だっけな。


 帰阪に当たり実妹Zにも一応連絡したが着信拒否。お金を母から納得いくまで搾り取ったら、あとは知らぬ顔。母の引き取り後に、ゆうちょの保険から前借金や税金の督促状まで出て来て私は驚愕。でも、私は一人で黙々と順番に処理していった。帳簿も記録していった。Fはそういうことを知らない。そこまで私は報告する必要もない。


 かくして去年(令和元年)五月に母は大阪に戻った。が、結論からいうと母は、連れ帰ってくれたFとも不仲になった。同年七月に私が叔母Jのことで金融ADRをしたことも影響した。

 母の親戚は母が帰阪しても顔出しはなかった。母はある時、親戚での葬式に行っても誰一人声かけもしてくれなかったと肩を落としていた。そりゃそうだ。母方の親戚はJを中心としてまわっている。

 Jが母を無視するように親戚に命じていたのだろう。なにせ、ヌシとまで言われてた人だもの。それでも母はJの過去の実印無断使用や通帳の不正利用を怒りつつも、交流を復活させたがっていた。だが、それはなかった。もちろんJからの説明もなかった。


 母はFが食料を代理で購入して届ける以外は、誰も来ない家で一人で食事をし、テレビを終日つけて食べては寝ていた。そういう時に帰阪した折、私はポストに放り込まれていた市役所からの書類を見て愕然とする。母は実印を変更していた。母に言わせるとFが、今後のためにも新たに実印を作って公正証書を作り直しましょうと言ったという。今後のために……って、家庭も家計もまったく別のFにどうして介入させるのか。

 父の遺産の法定相続人は、母と長女の私、次女のZの三人のみ。Fは無関係。

 Fには母が老人性アルツハイマーだということも伝えているのに、なぜ。母はどうしてもFが造らなきゃというので、まかせたという。どうしてまかせたの、というと、さあ、という。覚えてない。しかもFにタクシーでどこかの弁護士事務所に連れていかれ、五十万円を要求されたという。でもお金がないから断ったと言う。その弁護士の居場所も名前も母は覚えてない。この調子で母はJにも実印を預けてまかせていたのだろう。

 私は、FがJの意向を受けて動いたのではと恐れた。個人情報開示請求書を母連れで市役所に申請したら、案の定、実印登録の名前欄の筆跡はFだった。一体Fは何のためにここまで我が家に介入したがるのか……誠に気味の悪い母方親戚たちですが、これも母がしっかりしていないから付け入られる。


 私は前にも書いたが帰阪にあたり、母が一人暮らしでも困らぬようにデイケア、ヘルパー、訪問看護を設定したが、母がヘルパーさんと喧嘩をした。ところがこのFがヘルパーさんの母に対する態度を叱り、ケアマネさんたちに対するクレームをケアセンターや市役所に入れた。ヘルパーさんが母をバカにしたというのだ。私は現場を見ていないので真実はわからない。でも母は他人の行動を悪く取る人であるのはわかる。Fにも当地で看護師やヘルパーに対してあの人はダメ、この人はダメと批判してばかりであったことも伝えていたのに。私は、こんなことになるとは思わず、当のケアマネから経緯を電話説明されて唖然。

 そう……繰り返しますが、Fには、帰阪にあたり院内や施設内で母が起こしたトラブルを全て伝えておいたにもかかわらず、Fや母を怒らせたとかでケアプランを全てキャンセル。契約者はFでなく、私なのに。

 相談もせず無断でFはそれをした。私は認めず契約を続行させる。これもFは気に入らなかったようだ。

 昔からFは我が家に深く介入していたので、田舎に嫁いだ娘の自由にさせたくなかったのだろうと思う。母の貯金通帳は母の承諾を得て私は持っていたがお金の使い道まで口をはさんできて私は拒絶する。


 次に母はそのFと不仲になり、Fが預かっていたはずの年金用の通帳管理も全て自分でやるようになった。定期薬があるが、通院はどうなる……私は母の健康チェックも兼ね定期的に大阪に戻って車を出し通院させる。ヘルパーさんが来なくなって家の中がぐちゃぐちゃ。腰が痛いので台所で汁ものをこぼすとそのまま、トイレも汚す。その上ご近所さんとも、もめ事を起こし、そのうちの一人は、あの状態で一人暮らしは無理ではないですか、とはっきりと嫌味を言われる始末。

 母に一人暮らしは無理だって最初から私ちゃんと言いましたよ。  

 私がダメだっていってんのにFが無理に連れて帰ったのよ。


 母は年末に背中や腰をひどく痛めた。鎮痛剤は通院でもらったのでは足りず、Fに頼み込んで買ってもらっていたようだ。が、Fから私には報告がなく私が年末に大阪に行った折に空箱を見つけてわかった。救急外来に連れて行こうとするも、診察拒否。どうにもならず私が再度引き取ろうとするも、母は施設に戻りたくないの一点張り。

 大阪の主治医に受診させたら炎症だが重篤ではないので、自宅療養OKだったが。降圧剤などの薬が大量に余っていてセルフネグレクトに気づいてくれた。デイケアにちゃんと行きなさい、ヘルパーも訪問看護師も家に入れなさい、そうでないと娘さんのいう施設に行きなさいと叱ってくれた。そこまで言われて、母は思い直し、デイケアに行くという。

 母の大嫌いなケアマネさんは幸い異動になっていて新しい人は母の性格を呑み込んで上手にケアプランを立ててくださった。この間母はデイケアにも行かず、食べては寝るだけの生活でものすごく肥った……。病気で倒れる前は百キロ近くあったが大病で六十二キロまで減ったのに、また八十に近い体重に戻っていた……八十二才のおばあさんの体型ではない。足首だけは昔から細かったが、この状態で杖をついて歩こうとする。

 買い物は不仲であってもFが責任を感じていたのか、してくれていた。近所にも買い物をしてくれる善意の人がいて頼んだがおつりのことでトラブルになった。その上、その人が南天の実を根こそぎ黙って持って行ったということで母と不仲になった。でも、母の記憶があいまいなのでどこまで本当かわからない。

 ケンカ……母は早朝深夜構わずに気に入らぬ人に電話で文句をいうようになった。なぜわかったのかというと、夜明けの五時に私あてに間違い電話をかけてきたから。どうして南天を勝手に持って帰ったのかという怒りの電話。内容を黙って聞く私。呆然。母は、昔はそうではなかったのに、攻撃的な性格に変わった。

 なにかあると「だってもクソもなあ」 と言い返す。こんな言い方は昔はしなかったと私がいうと、元々祖母の口癖だから仕方ないやんとまた怒る。年を取るとやはり本性が出る。ろくに教育も受けられなかった貧乏な家の出だということがまるわかり。

 一人暮らしはもう絶対に無理で、ケアマネさんと話し合いの上、母に内緒で紹介状をもらって施設入所させた。幸か不幸かコロナウイルスのおかげで、母は感染も怖いので仕方がないとあきらめている。現在家族であってもコロナウイルス感染を警戒して施設内立ち入り禁止になっているので会ってない。(令和二年五月現在)

 認知症がすすんでおり、よくもまあ、事故も起こさず一年弱とはいえ、一人暮らしができたものだと思う。Fとはいろいろあったが母が無事でいられたのもFの功績が大きい。この点は私はFに感謝しないといけない。

 だがFは私が母を施設に入れたことで怒っている。あの状態なのに今なお、大阪に返してやるべきだという。Fは私に電話をしてきた。しかし、私の話を最後まで聞かずに、Fに黙って施設入所をしたことについて怒っている。背中や腰の治療もあると言っているのに、ちゃんと歩いているたのに何を余計なことをするのかと怒る。

 ラチがあかず、私はFの夫に代わってもらう。母の実印を承諾なしに変更したことを告げ、だからこそ施設入所に当たって相談はできなかったし、今後も母と会わせたくないと言うと、叔父は絶句していた。この叔父はFが母の実印登録を長女の私に無断でしたことを全く知らなかった。

 Fは、Jの横領を告白してから前言撤回し、会ってくれないようになった。この叔父、つまりFの夫には着信拒否をさせていた。私も最初の方こそ叔父と何度も相談しようとしたが、事前に連絡しても取り次いでくれない。家の中にいれてくれない。その強硬な態度でやはりJの業務上横領は事実だったと信じざるをえない。

 もちろん以前から私の実妹Z、Zの夫もそのまま着信拒否。私はこういう運命だと思うが、信じられない体験を今も尚しているということです。ここまで読んでくれてありがとう。終わります。でもまだ続きます。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] お疲れ様です、本当にお疲れ様です。 吐き出して少しでも楽になって欲しいと思いますが、身バレにも充分に気を付けて下さい。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ