第四話・恩着せがましい人 □
恩着せがましいことばかり言う親戚がいて、うっとおしいです。私がこの人が昔から大嫌いです。亡父をあごでこき使い、倒れたら一度も見舞いに来ず、母親をもバカにする。その他いろいろたくさんある。ことあるごとに◎◎をしてあげたから、という。Jとします。例の元金融業のJ。前作エッセイでもJがやらかしたイラクサの一部を書いています。
さて。
Jがひょんなことで母の預貯金までも不正操作をしていたのがわかり、現在しかるべき機関に調査を依頼しています。しかしJは、情実にからめて私を脅してきました。昔のことなどだれも覚えているはずがないので、調査依頼を取り下げてほしいのです。
私の通帳自体は金銭的には移動だけでトータルでは確かに使い込んではいない。でも説明なしだよ? 母に至っては実印を使用したから税務署からおたずねとやらが来るのよ? 忘れたとか言わないでちゃんと説明しなさいよ?
金融業の仕事をしているという信用を逆手に、母の信頼を裏切って不正操作、不正購入をしてよいことにはならぬでしょうに、元の職場でも操作に疑問が出て諮問されるのも当然でしょうが。
なぜ私を怒ることができるのか。かように、Jは何というか普段から恩着せがましい人でした。不正がなくとも昔から私とは不仲ですし、ADR機関(金融分野における裁判外紛争解決制度のこと)に依頼することになんの遠慮があろう。
心理学的にはこの手の人の分析はできています。
① 自信があるように見えるけど自信がない。
② とかく優位にたちたい。優越感に浸りたい
③ 価値を認めてほしい
Jの場合、母のお金を好き勝手に動かし、母が持つべきお金を奪い結果として九桁万円のお金を持っているがゆえに、あちこちに好きなようにお金をばらまけて某政治家にもとりいり各種の役員もしている。そんなJに感謝せよとは何をほざく。Jの神経が全く持って理解できぬ。
こういう人への対策としては「ありがとう」 などの感謝の気持ちを入念に伝えるのが基本ですが、今後はつきあうこともないのに、そんな器用なことは私はできぬ。多額の金銭が絡んでいますので恨みも相当あります。悪事って必ずバレルものってことを実感しますがJは反省もせず、あの子はひどい、恩知らずと怒っている。その状況はどうみても自業自得だし怒るということ自体が筋違い。
Jとはまともな会話も成立せず、今後のことを思うと頭が痛い。母自身もこうなったらJとは絶縁すると言ったので強硬的な姿勢を保っている。
でもどうして私の周囲ってお金のトラブルが続くのだろうか……母に言わせると私自身が無神論者だから、神仏の加護を得られない。だからトラブルを引き寄せるのだろうという。お払いや祈祷にいっておいでといいますが……私はそういうのも嫌い。
とりあえず恩着せがましい人間とは、物理的にも心理的にも距離をおくしかない、と思っています。