第二十一話・眠い授業
授業を聞くと寝てしまう。もちろん、これは聴講する生徒に問題がある。睡眠不足であったり、興味が根本的になかったり、授業以外のこと、例えば恋人が気になってそれどころではなかったり。ゲームの続きもしたい……とかく生徒は忙しいのだ。真剣に「学ぶ」 生徒は一体どのぐらいいるだろう。
一応講師は授業にあたり、準備はしている。なまけものの生徒を怒ることも権限としてできる。中高時代、生徒が眠たそうだと察知すると、女子に対してもチョークを投げたりする講師もいました。もしくは席まで来て「起きろー」 とどなるか。
でも生徒の大半が寝ているか、他のことをしているかの授業は、やらない方がましです。生徒が遊んでいても黙認が常だった講師もいましたが、あれで給料をもらって生活していたのかと思うとその講師の人生は何をもって充実させていたのかとも思います。過去情熱をもって学んだ学問を、講師として生徒にどうやって興味をもってもらうか、理解してもらうか。お給料分は心を砕くべきではないでしょうか。
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今回の話は、講師にやる気がない時の話。生徒も講師のやる気のなさというのは通じます。
生徒が理解しようが理解していなくとも、先へ行く授業。抑揚のない話しぶり。視点も生徒でもなく黒板でもない。どうして教師をやっているのだろう? 生徒が何をしても、知らぬ顔。例えばスマホゲームをしていても、見えてないふりをする。
それでも講義はだらだら続く。お給料分は話すのでしょう……双方の時間のつぶしあい、そして何も残らぬ。
ちなみに私は難聴があるので聞き取りにくい講師がいた場合は考え事をしていました。一切聞いていない講義の感想文なのに、それを提出してよかったと褒められたことがあります。レジュメだけはもらっていたのでそれを抜粋して自分の考えを混ぜただけですが、それがたまたまうまくいっただけ。私以外の生徒が課題すら提出しなかったこともあります。しかし、消去法で褒められても嬉しくはない。
興味のある分野でそれを若い人々に教えたいということで講師になったが、いつのまにか興味が失せて日常の繰り返しとなった。でも人生の航路はかえられずそのまま……ということで、眠くなるような授業を続ける先生や講師ができるのかな、と思います。そして老いていく……。
今回なんのこと? という話ですが、こういうことで人生のだらだら、エネルギーの垂れ流しがもったいないので、書いてみました。心当たりのある講師をご存知の方いますか……。その場合は生徒という身分上、言えないことも多いでしょう。