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問題は起こりそうで起こるもんですね。はい。

 学園祭3日目


 朝起きたら、眷属から報告が来た。

 どうやら、裏ダンジョン連合の精鋭部隊と北先生が帰ってきたらしい。


 そんでもって重みでしかなかった。警備の全権バッチを北先生に闇空間経由で返しといてくれたらしい。

 うん、素晴らしい。いや、本当に素晴らしい。これで、俺は責任というものから解放されたわけだ。


 いや~~~、本気で責任がないって素晴らしいね。だって昨日とか落ち着いて考えたとき問題が起きたら俺の責任ということで下手しなくても莫大な賠償金や、ダンジョン連合の信用を落とした問題、人死にとか出れば遺族に責められるし、いや、本当に良かったわ。


 というわけで、責任から解放された俺はルンルン気分でSクラスに向かった。


「お、泰斗、昨日はすまんかったな、まあ、でも、お前なら何の問題も起こさずにやれると信じてたぞ」

 俺に警備の全権を押し付けた、くそ野郎じゃなかった北先生が俺の肩に手を乗せて、そんなことを言ってくる。


「いや、そういうのいいですから、報酬を下さい、俺自分でいうのもあれですけど、俺がいなければこの学園祭大失敗してますからね」


「ああ、そうだな、もちろん報酬はやるよ、と言っても、お前何が欲しんだよ?」

 その言い方だと、報酬を俺が決めてもよさげな感じですか?それなら思いっきりふっかかけてみるか。


「じゃあ、広島県にある怨死霊ダンジョンを下さい」

 広島県にある怨死霊ダンジョン、怨念を持った死霊がうろつくダンジョン、このダンジョンはかなり人気の高いダンジョンだ。

 出てくる死霊共は基本的には精神系統のスキルの書とゴミ魔石しか落とさないが、極稀に怨念魔道具と呼ばれる、闇の魔力や怨念を注入することで、人を呪ったり殺したり、何らかの状態異常を起こさせる他、怨念の力を強化させたり、怨念で化け物を生み出したりできるらしい、それが一つ100万円以上で取引される。高いものだと1億円いく怨念魔道具もあるらしい。

 そのため一獲千金を目指した冒険者が集まるダンジョンだ。

 因みに俺は、その怨念魔道具を使って眷属を作ってみたいと考えている。


「中々、良いところついてくるな。にしてもなるほど怨死霊ダンジョンか。少し上と交渉してみるわ」

 お、まじかよ、交渉してくれるのかよ。これは少し期待できるかも、ぶっちゃけダメ元でいったし、貰えなくてもいいのだが。まあ、貰えたら嬉しいけど。


「交渉頑張ってください、北先生」


「おう、やるだけやってみるわ」


 ―――――――――――――――――――――


 その後北先生と出し物売上のことや、細かい警備のことを話した。

 話し終わったら空間魔法でどこかに行った。


「泰斗殿、最後の激励を頼むでござる」


「ああ、そうだな」


「てなわけで今日がラストの文化祭、皆頑張るぞ~~~~~~」

 思いっきり腕を振り上げて言った。


「「「オ~~~~~~~~」」」


 ―――――――――――――――――――――

 そして、8時になり学園祭3日目が始まった。

 といっても、俺に特に仕事はないんだけど、強いて言うなら眷属の統制とか?

 まあ、今日は北先生と裏ダンジョン連合の精鋭がいるし、俺が駆り出されるのは昨日よりかは減るやろ。


 そして、30分後


 何故かしらないけど他国の有名な犯罪グループがCクラスが出していた、メイド喫茶に生徒たちと一般市民を人質に立てこもりました。

 マジで、意味が分からない。というか何で他国の犯罪者がメイド喫茶で立てこもりをするの?しかも、わけがわからないのがその犯罪者たち何も要求を出してこないのだ。

 普通立てこもり事件となったら、犯人側から人質解放や人質の安全を条件に何か要求をするはずだ。それなのにこの犯罪者は何も要求を出さない。

 不思議でしかたがない、もちろん、人質を救出すればあの程度の犯罪者一瞬皆殺しにできるが、人質がいる限り下手な手はだせない、一応俺には死霊魔法・死者蘇生があるため、最悪の場合蘇生できるが、もし、相手が火炎魔法で原型が分からないほど焼き殺したり消滅魔法や破壊魔法で魂をやられたり肉体そのものがぐちゃぐちゃにされれば蘇生は出来なくなる。クソったれ、ヤバいな。


 しかも、更にヤバいのがこんな大問題が起きてるのにもかかわらず、メイド喫茶周辺を通行止めにしただけで、学園祭は続行中なのだ。

 なので、こいつらが生贄の超魔とか自爆魔法とか使ったらマジでシャレにならないレベルで被害が出る。

 というかこの学校頭おかしいやろ、評判を気にして通行止めだけとか、一般人に被害出た方がもっとヤバいだろ。

 本気でどうしよう。

 そう、皆で悩んでいた時だった。


「ならば、私が行って皆殺しにしてきましょうか?主様」

 と、万死手へカントケイルが言ってきた。

 そして、理解する、万死手へカントケイルが行く意味を。そしてその利点を。


「なるほど、そういうことか、へカントケイルお前流石だよ、後で褒美はたんまりやる。あの犯罪者どもを皆殺しにしてこい」


「分かりました、主様」

 そう言って、万死手・へカントケイルは俺の手から出ると犯罪者が立てこもってる教室に向かった。


 そして、教室の前につくと、そのドアを吹き飛ばして入る。

 犯罪者は大慌てだ、何故なら、来たのが人間ではなく大量の手がくっついている化け物だからだ。

 これが、何を意味するかというと、人質が通用しないということだ。

 だって、考えてもみろ、目の前に現れたのは明らかに人の言葉を理解してないような手の化け物だぞ、その化け物相手に人間の女性捕まえて、近づくなって言って、効果があると思うか。答えはノーだろ。

 だから、犯罪者たちは、万死手・へカントケイルに挑むしかなかった。


 もちろん、結果は皆殺しだ。

 まあ、当たり前だな。そりゃ、有名な犯罪グループとはいえ、万死手・へカントケイルという街をたった一人で潰せる化け物に勝てるわけがない。

 というか、万死手・へカントケイルに勝てるくらい強ければ、わざわざ人質を取るなんてセコイ手はしないしな。普通に暴れた方が早い。

 まあ、ほんで、万死手・ヘカントケイルの協力により犯罪者は全員死亡で人質に被害は無し。素晴らしい、え、目の前で化け物が出て人が死んでるのに対するケア?そんなものは精神魔法・精神強化をかけて終わりだよ。凄い簡単。


 といっても、今回の事件は流石にこれだけでは終われない。何故海外の犯罪グループが日本の学園祭で立てこもりなんて起こしたか解明しなければならない。といっても、解明方法は超簡単、俺が死霊魔法で眷族にして喋らせればいい、というわけで、早速眷族にして喋らせました。

 で結果は。


 ダンジョン連合の評判を下げるために、ダンジョン連合と対立しているいくつかの国が送り込んだ。更にこの立てこもり犯は警備の警戒を緩くさせるための陽動で本当の目的は魔物使いがダンジョンの近くで大量の魔物を解き放つとともに、優秀な暗殺者に殺し屋、壊し屋が戦闘要員を片っ端から殺していき、一般人に大量の被害を出させることだそうです。


 この情報を聞きだした時は、一応何人かの先生とダンジョン連合の警備の人がいた。


 うん、そりゃ、もう超絶大慌てて、急いでダンジョンに眷族を送り込み、ダンジョン連合と裏ダンジョン連合で部隊を作り派遣させた。


 そしたら、その犯罪者を見つけることは出来たものの時はすでに遅く、ダンジョンの魔物に元々そいつが使役していた大量の魔物が現れて暴れだした。

 更に、そっから、優秀な暗殺者に殺し屋等がわんさか湧き出て、戦闘要員たちが狙われだす。

 その結果、魔物と優秀な暗殺者に殺し屋達のダブルパンチで俺の眷族も多数死亡というか破壊され、ダンジョン連合に裏ダンジョン連合の人員も殺されていった。


 もちろん、この事態が犯罪者の仕業であり一般人に被害が出るということを伝えられない。

 もし、そんなことが伝わればパニックになるわ、地の底まで落ちるダンジョン連合の評判とかを考えると絶対にこの事態を問題だと知られずにあくまでショーですよとしなければならない。

 しかしながら、あまりこの対処に人を出すと警備が薄くなってしまう。

 なので、俺も出て、優秀な暗殺者に殺し屋に魔物を殺しますかと思った時だった。俺以外にも即戦力で魔物と優秀な暗殺者に殺し屋さんを殺してくれる人を見つけた。それはSクラスの皆だ。

 なので、来てもらいました、Sクラスの皆さんに。


 丁度戦闘劇が終わった直後だったし、受け付けとかは非戦闘職員のダンジョン連合に任せればいいし。

 というわけで、Sクラス全員で魔物と優秀な暗殺者に殺し屋をぶっ殺すという何とも刺激的な学園祭最終日がやってきました。学園祭の定義が分かんなくなってきたな。まあ楽しいから良いけど。


 30分後


 全て終わりました。

 あれだな。やっぱりSクラス強いわ。うん、本当に強いわ。

 特に勇気が強い、強い、というか勇気のカリスマ力、指揮力が凄すぎる。

 ダンジョン連合に裏ダンジョン連合の人全員まとめ上げて、完璧な戦略を立てて、綺麗に敵を撃破していった。マジで俺には絶対に無理だわ。個々の戦力でみれば俺と俺の眷族の方が圧倒的に強いが、俺らよりも勇気とそれに指揮された人の方が戦果を挙げてるんだぜ、凄いな、マジで。凄すぎるよ。


 で、もちろん、問題はこれだけではなかった。

 襲ってきた魔物の腹から様々な国の要人が出てきた。

 普通だったらアウトもアウトの国際問題というか戦争レベルのヤバいものだ。

 ただ、今回は死後1日以内&状態も酷くなかったため、全員俺の死霊魔法・死者蘇生で蘇らせた後。全員ダンジョン連合警護の元、元の国に送り届けました。


 これで、一安心と思ったのもつかの間、岩石魔法と火炎魔法と重力魔法の合成魔法・メテオ、しかも、この学園を丸々飲み込むレベルの大規模なものが降ってきました。

 それを、慌てて眷族と共に大量に魔力使って、大きな闇空間上空に創り出して、メテオを収納。


 ぶっちゃけ、こんな大規模な魔法を闇空間に収納するのは初めてのことだったのでかなりドキドキしたが上手く行き本当に良かった、失敗してたら本気でシャレにならんかった。


 流石にこれで大丈夫だろと思いたいが、ここまで問題が起こってるならまた来るやろと思っていたら、案の定、上空に火炎竜という俺の眷族になる前の漆黒竜と同じ強さを持つ竜が降臨なされた。


 空を飛んでるのもあり、迷いなく漆黒竜を降臨させて、襲いかかって来る火炎竜を返り討ちにしました。


 で、まだ何か仕掛けて来そうだなって思っていたが、特に大きいのは来ず。学園祭3日目は終了しました。


 でまあ、結果だけ見れば、死者数も怪我人もそこそこ出た物の全て俺が蘇生、白木さん他回復魔術師が癒し、実質的には死者数ゼロ、怪我人ゼロという結果になりました。


 俺頑張った、何だかんだでかなり働いた。

 というか、俺生徒なのに凄い働いてるな、うん、絶対他にも報酬請求しよっと。

 そんなこんなで、学園祭は大きな問題も起きず無事に終われました。

 めでたしめでたし。


 ――――――――――――――――――――

 補足説明

 いろんな国なんてアバウトな書き方を基本的にしていきます、具体的に国の名前を載せることは多分ないと思います。


 ダンジョン連合に怨みを持ってる国はめちゃくちゃ多いです。

 何故なら、基本的なダンジョンから出て来る利益をダンジョン連合が全て掻っ攫ってくからです。その上ダンジョン連合はかなりの戦力を抱えていますし。もし、戦争とかになれば国を簡単に滅ぼせるくらいの戦力です。その為、ほとんどの国にとっては貴重なダンジョン資源を掻っ攫い、逆らおうにも圧倒的武力を持っていて、恐ろしくて出来ないという、目の上のたん瘤を超えて悪魔みたいな存在です。

 因みに今さらですけれど、日本は他の国と比べて圧倒的にダンジョンの数が多いです。

 その為、ダンジョン資源とダンジョンの魔物暴走による被害が全世界ダントツに多いです。

 その為、他の国からはダンジョンが多くて羨ましいと思われつつも、魔物暴走の管理が大変そうと同情されています。

 もちろん、ダンジョンの数が多いため、全世界で見た時の強者のほとんどが日本人です。


 後、どこかのタイミングでこの学園祭にちょっかいを出した国というか人達の話をやります。楽しみにしていただけると幸いです。

ポイントを入れてくださると非常に嬉しいです。

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