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思いのほか強かった

「よう、泰斗助けに来たぜ、空間魔法・空間断裂斬」

 北先生が駆け付けるやいなや魔法を放ち化け物の腕を全て斬り飛ばす。


「俺らも忘れて貰っちゃ困るぜ、火炎魔法・火炎滅・消し炭になりやがれ」

 裏ダンジョン連合の精鋭部隊の一人、何度かあったことのある超熱血で火の使い手、炎日 剛也さんが化け物の身体に火をつけて火だるまにする。


「じゃあ、おいらも行くだ。岩石魔法・岩石牢獄」

 裏ダンジョン連合の精鋭部隊の一人、会ったことはないが食いしん坊キャラで名の通ってる土の使い手、岩山 堅治さんが化け物を岩石の牢獄に閉じ込める。


「じゃあ、最後の仕上げは私がやるね、暴風魔法・テンペスト」

 裏ダンジョン連合の精鋭部隊のマドンナ、噂には聞いていたが緑色髪で高身長、お姉さまって感じの人だ。結構怒らせたらヤバそう。

 彼女の魔法で多分だが岩石の牢獄内でテンペストようは風の刃が暴れ狂ってる。


 これは凄いな、流れるような合わせ技、流石にこれならって、ヤベこれフラグ。


「ハハハハハハハハハ、いいね、いいね、いいね、いいね、いいね」

 岩の牢獄の中から笑い声が聞こえる。

 おっとこれは嫌な予感が・・・・・・


 ガラガラガラガラ

 音を立てて岩石の牢獄が崩れ落ちる。

 そして、現れたのは無傷の化け物。

 うん、ヤバいね、あの攻撃が無傷か。というかフラグは建てたらあかんな。


「ハハハハハハハハハ、楽しい、楽しい、楽しいぞ、俺を、もっともっともっともっと楽しませろ、殺してみろ~~~~~~」

 化け物が笑いながら叫びだす、凄い戦闘狂ですね、というか喋れたんだ。


「マジかよ、今の攻撃をくらって無傷って」

 滅多に見れない、北先生の動揺顔が出る。


「北先生的にこの化け物どれくらい強いですかね」


「多分、俺が今まで戦ってきた化け物共の中で超絶大英雄純武の次に強いと思う」

 真剣な顔つきでそう言う、というか超絶大英雄純武の次か結構ヤバいね。


「泰斗、こいうタイプの敵の倒し方は主に二つだ、気合で再生限界までぶっ殺すか、核を探してぶち壊すかだ、どうする」

 炎日さんが俺にそう言ってくる。まあ、確かにそうやな。


「じゃあ、核破壊を狙いながら、それが無理そうなら再生限界までぶっ殺しますか」

 ぶっちゃけ核破壊を狙い過ぎても根本的に核が無ければ無理やし核を見つけられなくても無理とで、詰む可能性が高いしね。


「おう、俺はそれでいいぜ、異議のあるやつはいるか?」

 炎日さんが皆に問いかける。


「特になし」「それでいいよ」「というかそれ以外方法なんてないでしょ」

「私共は主様の決めたことには逆らいません」


「オッケー、それじゃ、このクソッタレタ化け物を討伐するぞ~~~」

 炎日さんがそう叫んでから本格的に戦いの幕が切って落とされた。


「闇魔法・闇再生斬り」

 再生されるならと、魔力をたっぷり込めて再生殺しの闇再生斬りを放つ。

 その一撃は傷は与えど一瞬で再生されてしまう。


「魔力を傷口に纏わせる攻撃か、確かに再生を防げそうだが、魔力を霧散させる力を持つ、我には無意味だぞ」

 化け物がご丁寧に教えてくれる。

 しかしなるほどね。魔力を霧散させる力を持ってるのか。めんどくさいな。取り敢えず俺含め全員の全力の一撃をぶち込んでみますか。


【てなわけで、ヘカトンケイル拘束だ】

【了解しました、主様】


 その瞬間、万死手・ヘカントケイルの大量の腕が化け物に絡みついた。


「今だ、全力で攻撃だ~~~、闇魔法・闇斬り・改」

 俺がそう叫び攻撃する。闇が強く纏わり全てを闇で塗り潰し切り裂く攻撃が化け物の胴体を切り裂く。


「空間魔法・空間断裂斬・業」

 空間が捻じ曲がる恐ろしい攻撃が化け物の腕にかけて胴体を切り裂く。


「火炎魔法・炎恐一点」

 恐ろしい熱量の火が化け物の頭一点に浴びせられる。


「岩石魔法・岩硬凝縮」

 大量の岩石が化け物の周りに出現し化け物に襲いかかる。


「暴風魔法・風刃・一閃」

 空気を切り裂く風の刃が化け物の身体を切り裂き通り過ぎる。

 そして、最後に。


「闇魔法・闇纏い・闇斬り」

 闇助が後ろから剣を突き立てた。


 俺らの全力の攻撃、流石にこれならと思ったが、無傷。というか再生された。


「フフフハハハハハハ、中々いい攻撃では合ったがそれくらいでは死なぬ」

 化け物笑い声が響き渡る。


「泰斗、北、俺らでどでかいの一発ぶち込む、引き付けてくれ」

 炎日さんがそう言う。多分、三人で協力しての合体魔法だな。確かにそれならばあの化け物が再生が追い付かぬまま殺し切れるかもしれないな。


「了解」「分かったぜ」


「闇魔法・闇飛ばし・1000」

 化け物に向かって大量の闇を飛ばし目くらましを図る。


「ハッ」

 しかし、化け物の咆哮一つで全て掻き消える。


「さて、何やら大技を準備してるようなので、邪魔させて頂きますよ」

 化け物がそう言うと、大量の弾が現れ、後方にいる三人に襲いかかる。


「闇魔法・闇盾」「空間魔法・空間結界」

 俺と北先生の魔法でその弾を全て防ぐ。


「私共を忘れては困りますね」

 闇助が化け物に剣で斬りかかり、万死手・ヘカントケイルがそれを援護するように魔法の嵐を浴びせる。


「ッチ、小癪な」


「闇魔法・闇斬り」

 それに俺も加わり、化け物の邪魔をひたすらする。


「ならば、これはどうですか」

 化け物の6本ある手から剣が生えてきて、攻撃を仕掛けて来る。その上、弾も大量に出してくる。

 厄介というか強すぎる。


「秘技・一閃」

 北先生がいつのまにか化け物背後を取っており、恐ろしく早い剣を打ち込んだ。

 その攻撃をくらい、一瞬化け物がふらつく。


「準備出来たぞ、避けろ」

 そう、言われ一斉にその場から飛びのく。


「合体魔法・暴風炎岩竜巻一点集中・龍」

 そして、放たれるは龍の形をした竜巻、火炎を暴風がより凶悪にその中に鋭い岩が入り更に凶悪になった当たったら全て破壊しそうな竜巻は綺麗に化け物に当たった。


 がガガガガガガ、ダダダダダアダダ、アアア、グチュ


 どうやったら鳴るんだよって変な音が化け物が出たのち。化け物が地に倒れた。


「勝ったのか」

 北先生がそう言って化け物に近づいた瞬間、恐ろしいまでの悪寒が走った。


「逃げて、北先生」

 俺はそう叫ぶ。しかし、遅かった。


 グチャ


 北先生から肉が抉れる音がした後、吹き飛んだ。


「今のは、危なかったですね、でも、我は無傷だ」

 化け物の声が響く。


 絶望だ、絶望しかない。

 北先生が倒れて、あの合体魔法で裏ダンジョン連合の精鋭部隊の三人が魔力切れ。

 万死手・ヘカントケイルもかなり手にダメージがのり、身体の半分以上が無くなった。

 無事なのは俺と闇助だけ。クソッタレだ。


「ああああああああああ、負けてたまるか、化け物め」

 俺はそう思いッきり叫んでから、眷族に命令を出した。


【手の空いていてこの戦いについてこれそうな眷族ども集まりやがれ】

 そう命令を出した瞬間、何十もの眷族が俺の前に現れる。


「お前ら、この化け物を死ぬ気で倒すぞ、何、死んでも生き返らせてやる、存分にやれ」


「了解しました、主様」

 そして、絶望的な戦いが始まった。


 上野 泰斗 彼は強い、それに彼の眷族が加われば、恐ろしく強くなる。

 それこそ、勝てるのはこの日本に限れば超絶大英雄純武ぐらいだ、しかし、あの化け物は強かった。

 恐ろしく強かった。

 戦いは熾烈を極め1時間も続いた。


 眷族が何回も死んだ、それを泰斗が急いで生き返らせた。泰斗自身何回も死にかけた、それを眷族が命掛けで救った。

 化け物も何回も傷を与えた、腕を斬り飛ばし、足を爆破させ、頭をミンチにし、胴体を潰した。しかし、再生される。どれだけ攻撃しても、どんな攻撃も再生される。

 やがて、泰斗達は悟る。このままでは勝てないんではないかと。だから賭けに出た。

 それは分の悪い賭けだ。しかし、このままでは負けると分かっていた。だから、不完全で練習中のあの技に彼は泰斗は全てを賭けた。


【10秒足止めしろ】

【この命に変えましても、主様】


 大きく息を吸い、吐いた、そして、ゆっくり落ち着いて力を入れる。

 そして、極限の集中状態にする。


 ハアアア~~~~~~


 更に体内に残った空気を全て吐き出し。


 ハアアア~~~~~~


 大きく息を吸い、化け物のとある物を根絶すると強く思い叫ぶ。


「異形化部分限界超発動&破壊魔法&消滅魔法&崩壊魔法・一刀根絶」


 ピン


 そんな気の抜けた音が聞こえた。

 化け物の身体には特に変化はなかった。


「ハハハハハハハハハ、どんな攻撃をしてくるかと思ったら、ダメージがゼロだち、ゼロだと、ハハハハハハ、雑魚め、雑魚め、雑魚め、もう飽きたそろそろ殺すとするか」


「いや、お前の負けだよ、闇魔法・闇斬り・改」

 泰斗の放った攻撃は化け物の腕を斬り飛ばした。


「そんな、攻撃したところでいくらでも再生が、再生が、・・・・・・再生しない」

 化け物が焦りだす。


「俺はお前の再生能力を根絶した、もう、お前は再生が出来ない、眷族共、コイツをミンチにしてやれ」


「了解しました。主様」

 そして一方的な戦いが始まった。


「なななな、止めろ、止めろ、止めろ」

 叫ぶ化け物をよそに俺と眷族は一切手を緩めることなく、切り刻んだ。

 腕を足を胴体を頭を、ひたすらに切り刻んだ。そして、化け物の身体の中から3センチほどの赤色の球が出てきた、それを俺は手で握り潰した。

 そうすると、化け物の身体が灰のようなものとなって消えた。


「勝った、勝ったぞ~~~~~~~~~~~~~、うおおおおおおおおおおおおおおお、勝ったんだ」

 俺が喜びの余り叫んでると急に頭に食えという言葉が聞こえだす。


 喰え、食え、喰え、食え、喰え、食え、喰え、食え、食え、喰え、食え、喰え、食え、喰え、食え、喰え、食え、喰え、食え、食え、喰え、食え、喰え、食え、喰え、食え、喰え、食え、喰え、食え、食え、喰え、食え、喰え、食え、喰え、食え、喰え、食え、喰え、食え、食え、喰え、食え、喰え、食え、喰え、食え、喰え、食え、喰え、食え、食え、喰え、食え、喰え、食え、喰え、食え、喰え、食え、喰え、食え、食え、喰え、食え、喰え


「あああああああああ、うるさい、喰えばいいんだろ、食えば」

 そして、俺は手に持っている粉々になった化け物の核を口の中に入れて、喰った。


 ドクン


 大きく心臓が鳴る。


【喰ったな、我の核を食ったな、これでお前の身体は我の物って、何だ、何だ、どういうことだ、何だこの魂は、この精神は、というかこれの力は死霊王の・・・、何故、何故、こんなところに死霊王が、それよりも、不味い、まずい、拙い、このままでは我の方が喰われる、逃げろ、逃げる、逃げ・・・あああああああああああああああああ、意識が、う、す、れ、・・・」


 ドクン


 また、大きく心臓が鳴った。


【修羅ののっぺら寄生鬼の核を身体に取り込みました。それにより、身体能力と魔力が大幅に増加します。また、核に付着していた固有スキル【変幻自在の弾々】を獲得しました】


「身体から力が溢れる、それに今の化け物の声というか断末魔とアナウンスのようなものは一体?いや、そんなことは後回しだ、今は早く北先生と裏ダンジョン連合の精鋭部隊の三人を病院に運ばなきゃ」


 そして、急いで4人を病院に運んだ。


 ――――――


 幸いなことに、命には別条はなく、治療を施せば今日にでも退院できるレベルらしい。

 俺はそれを聞いて、安堵した後、今回の化け物について裏ダンジョン連合の人に聞かれたので答えた後、学園祭に戻ったのだった。


 ――――――――――

 次回

 主人公の手に入れたチート能力説明&更なる問題。

 お楽しみに。実際にこんなタイトルにはなりません。


 補足説明

 修羅ののっぺら寄生鬼

 悪魔界に生息する魔物の一種、魔物や人間に寄生する魔物。

 本体は3センチくらいの赤い球というかビー玉である。粉々になっても寄生が解けるだけで生存可能。

 能力としては、主に寄生と洗脳と再生、そして、極稀に固有スキル持ちが生まれる。

 寄生された魔物は大幅に強化される。そして、寄生により意識まで乗っ取られると頭がのっぺら坊主みたいになり、腕が6本になる。

 主人公はそれを食って強化の恩恵だけ受け取って、魔物の自我を精神強化ごり押しと死霊王といういびつな魂のコンボで潰した。自覚はない。

 因みに核が潰されて粉末となっても特に問題はない。完璧に倒すには消滅魔法等を使う必要がある。

ポイントが入ると嬉しいです。

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