鉄志TUEEE
更新が遅くなってしまい申し訳ございません。
「なんだお前は、何故この場所が分かった、この場所には偽造の魔道具があって普通は気付くことすらできないはずなのに、どうしてだ」
ひどく驚いた様子で錯乱しながら叫ぶ俺を捕らえた犯罪者。
「それはだな」
「それは何だ早く言いやがれ」
「それは、タックル」
いきなり鉄志が犯罪者にタックルした。
「グハ、ひ、卑怯だぞ、いきなり」
「卑怯か、ふざけるな、我が同志泰斗を傷つけた罪償ってもらうぞ。筋肉魔法・筋肉破壊」
ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ
ラッシュラッシュラッシュ鉄志の拳が目にもとまらぬ速さで犯罪者の身体に当たっていく。
強っ、鉄志強。強すぎやろ。
「安心しろ、お前には聞かねばならぬことがある故、殺しはしていない、ただ、命をつなぐ部分以外の筋肉を全て破壊したでござる、もう二度と動けぬであろう」
まるでボロ雑巾のように床に倒れた犯罪者、俺をなすすべもなく拘束した犯罪者をこうも簡単に・・・
「泰斗殿、大丈夫でござるか、今、鎖を引きちぎるでござる」
そういって、鉄志は鎖に手をかけて引っ張り引きちぎった。
俺じゃあびくともしなかった鎖をこんなにあっけなく簡単に破壊するなんて。鉄志凄い力というか筋肉だな。
「鉄志ありがとう、助けに来てくれて」
「なんのこれしき、全然大丈夫でござる、それよりも泰斗殿が無事で良かったでござる、多分もうそろそろダンジョン連合に人が来るのでござるからそれから一緒に帰るでござるか」
「ああ、そうだな、しかし、本当に本当にありがとう、おかげで助かったよ」
「そんなに気にしなくていいでござる、某は泰斗殿が無事ならばそれでいいでござる、また、一緒にラノベについて語ろうでござるよ」
そういって、笑ってくれた鉄志がメチャクチャカッコイイと思うと同時に敵に捕まった自分が情けなくなった。
最近自分の力を過信し過ぎていたと思う。
自分はそんなに強くないのに油断しきっていた。だから間抜けにも囚われてしまった。そんな自分が許せなくて、そして腑抜けた自分が嫌になる。
今回なんて鉄志が来てくれなかったら、どうなっていたことか、そう考えると途端に恐怖を覚える。
捕まった時は精神強化のおかげか分からないがそうでもなかったが落ち着いて考えれば死ぬ直前みたいなもんだった。
後少し遅ければ俺は体を乗っ取られていたかもしれない。俺はもっともっと強くならなきゃいけないな。
「泰斗殿、いきなり難しそうな顔をしてどうしたでござるか、何か悩みや相談があったら聞くでござるよ」
「鉄志ありがとう、じゃあ、早速相談なんだが鉄志はどうやったら強くなれると思う?」
「強くなるでござるか?某は強くなるには実践とスキルが一番だと思うでござるよ、後は体を鍛えたり、技術を学んだりでござるかな」
「そうか、なるほど、よし、決めた俺はこれから教室が治るまで毎日ダンジョンに潜って戦闘して、スキル覚えて戦いに明け暮れる、そして、もっともっと強くなってやる」
「泰斗殿、よくわからないでござるが強くなるための努力頑張るでござる、応援しているでござるよ」
「ありがとう、鉄志、ん?そういえばさ。なんで鉄志は俺が捕まったって気づいてんだ」
「それはでござるな。泰斗殿の眷族死霊虫のおかげでござる。死霊虫がいきなり某に泰斗殿に危険が迫っていると伝えてきてくれたのでござる。それを知りいてもたってもいられず、すぐにダンジョン連合の人に報告した後、ここまで走って来たのでござる」
「走ってきた、もしかして、広島県からここまで」
「そうでござるよ、何某にとっては軽い運動程度でござる」
「そうか、凄いな、多分俺は走ってここまでは無理だな体力的に死ぬ気がする、飛べは行けるだろうけど」
「え、泰斗殿って空を飛べるでござるか」
「ああ、スキル飛行っていうののおかげでな」
「それは羨ましいでござる、某も空飛んでみたいでござる」
「じゃあ、飛ぶか、ちょっと待ってろ」
俺は闇空間からドラゴンのドロップ品スキルの書を取り出していくつか超鑑定で鑑定していく、あった、あった、スキル飛行のスキルの書。
「ほい、これ、あげる、スキル飛行のスキルの書」
そう言ってスキルの書を鉄志に渡す。
「え、良いのでござるか、これってかなり貴重な物でござらんか」
「良いよ、気にするな、俺はまだ腐るほど持っているんだし、助けてもらったお礼だよ」
「ありがとうでござる、じゃあ早速使わせてもらうでござる」
そういって鉄志がスキルの書を使うと、いきなり自分で開けた大穴から飛び出していった。
それを見て慌てて鉄志を追いかけると、鉄志が大空を歓喜の奇声を上げながら飛び回っていた。
「泰斗殿、泰斗殿、ありがとうでござる、今某は空を飛んでいるでござる」
「メチャクチャ嬉しそうにしてくれて良かったよ」
「空を飛ぶのは子供のころからの夢でござるからな、今こうやって大空を飛び回れてうれしくないわけがないでござろう」
「そうか、ん、でも、飛行スキルって確かそんなに高くなかったよな、鉄志なら自力で買えたんじゃ、もしくはスキル飛行を落とすまでドラゴン周回とか」
「いや、いや、何言っているのでござるか泰斗殿、飛行スキルはもちろんピクシーなんかの弱い魔物でしたら安いでござるが、某みたいな強者はドラゴンや高位悪魔みたいな強い生物の飛行じゃないと飛行できないでござるし、ドラゴンみたいに人気な魔物は常に有名な冒険者で占拠されており周回なんてとてもじゃないけどできないでござるよ」
「え、そうなんだ、初めて知った」
「まあ、確かにあまり有名な話でないでござるからな、知らなくても無理はないでござる。それよりも泰斗でのせっかくでござるし学校まで飛行対決をやらないでござるか、某飛行スキルが手に入ったら飛行スキル持ちと飛行対決をするのが夢でござったのでござる」
「お、良いねやるか、ってちょっとたんまそう言えば、ダンジョン連合の人が迎えに来てくれるじゃなかったけ」
「あ、そうでござったな、少し待っててござる、ちょっと電話して話をつけて来るでござる」
3分後
「話ついたでござる、さあ、泰斗殿飛行対決やろうでござる」
「分かった、いっちょやるか」
「では、スタートでござる」
一気に加速して学校まで一直線に向かう。
ただ、まあ、俺の方が飛行スキルをより多く獲得しているし、ぶっちゃけ負ける気はしない。もちろん手加減はしない、手加減は鉄志に失礼だしな。そう思いながら、更に魔力こめて加速する。
「流石泰斗殿、速いでござるな、でも、某も速いでござるよ」
「な、抜かれただと、そっちこそ、流石だな鉄志、だがこっちだって負けてられない、闇創生・翼」
俺は闇魔法で翼を作り、魔力を込めて羽ばたき、更に加速して鉄志を追い抜く。
「抜かれてしまったでござるか、では、筋肉魔法・空中蹴り」
鉄志が空中を蹴り加速をする、だが、俺の方がまだ速い
「まだまだでござる、筋肉魔法・脚力強化・全身筋肉強化」
鉄志が更に加速するが、まだ俺には敵わない。
「奥の手でござる魔力開放、魔力放出・ジェット噴射」
鉄志が魔力を放出しその反動で超加速して俺を軽々と抜いた。
「なら、俺だって、闇魔法・闇魔力ジェット噴射」
鉄志と同じような魔力を噴射して加速するが追いつきはしたが追い抜かせない。
だが、意地でも追い抜いてやる。
「オラアアアアアアアアア」
「某も負けないでござるウウウウウウアアアアアアア」
互いに一歩も譲らずに加速し続ける。
そして気が付いたら、二人ともほぼ同時に魔力が切れて落下した。




