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さて、帰るか

「おいおい、待て待て待て待て、泰斗、え?そいつがダンジョン連合創設者様ってどういうことだ?」

 滅茶苦茶に慌てたようにツッコミを入れる真司。まあ、確かにそれはそうだな。だって目の前に自分の上司の上司の上司。いや会社の社長がいきなり現れたようなものだからな。


「あ~。もしかしてダンジョン連合創設者ってこと秘密にしてた?」

 少しやらかしたなって、申し訳なくなりつつそう聞いてみる。


「いや。別に秘密にしてるわけじゃないし。いいよ。でも要らぬ混乱を招くから言いふらすとかは辞めてくれ」

「分かったよ。で?本題に戻りますが、何でこんな場所に貴方がいるのですか?あんた仮にもダンジョン連合のトップだろ」

「いや、こっちのセリフだが、まあ、そうだな一応理由を言えば。恋愛映画を見たら行きたくなったんだ。俺も何だかんだで独り身だからな」

 いや。なんか似てるな。あれ?段々とイメージが崩れてくんだけど。つか恋愛漫画見るのかよ意外だな。


「そうか。因みに俺はアニメを見て恋愛をしたくなったから来た」

「ダンジョン連合創設者様、私は漫画を見て恋愛をしたくなったので合コンに参加しに来ました」

 敬語を使って一応そんなことを言い出す真司。うん。やっぱり合コン参加理由が似てるな。


「そうか。あ、えっと。君、名前は何?」

 ダンジョン連合創設者もとい天臥が真司にそう質問をする。


「はい。私はダンジョン連合情報部所属・佐藤・真司と申します」

 椅子から立ち上がり敬礼をする真司。まあ確かに社長だもんな。それくらいはするか。


「ああ。いいよ。別にそこまでしなくても、普通にため口でいいよ。今この場ではただの合コンに来て、出会った同士だからな」

「あ。はい。ありがとうございます。いえ、ありがとう」

「うんうん。それでよし」

 なんかこう結構フランクだな。やっぱりイメージと違うわ。


「あ。なあ。天臥、一つ質問をいいか?」

「ん。構わないが。どうしたのかね上野君?」

「いや。この合コンって仕組まれたりしてないよな?」

 俺は流石にこのかなり異質な3人が合コンで鉢合わせるという、あまりにもレベルの高い異常事態が気になり質問をする。


「ああ。それはないよ。一応この合コンのシステムとして全部機会がランダムに割り当てるように設定してるから。まあ。ダンジョンカード使って場所の把握及び近場に呼ばれるようにしているけど。だからそれを弄るなんのは無理だ。まあ、一応女性側の方は3人グループとかでの参加も出来るようにはしたけど」

「なるほど。じゃあ偶然ってことか」

「まあな。完璧な偶然だ。いや俺も超びっくりだよ」

 俺も超びっくりだよ。


「まあ、でも。思った以上に喰臥さん。フランクですね?」

 突然真司がそんなことを言い出す。ただ、俺もそう思う。だって一応ダンジョン連合創設者だぞ。何なら神の使徒だぞ。

 それなのに喋ってみると、思った以上に喋りやすいっていうね。


「おお。嬉しい子を言ってくれるじゃないか。いやもちろん。普段の仕事中はビシッと威厳マシマシだけど。今はオフだからな」

「なるほど。納得しました」

「納得してくれたなら良かった。さて、じゃあ合コンを楽しもうじゃないか?」

「そうですね」「そうだな」


 そうして暫く雑談をして女性三人の到着を待った。


 10分後。


 そこそこ遅刻してようやく女性3人が来た。


 でまあ、全員がブスで魂も真っ黒だった。いやここまで黒いのは久しぶりに見たな。絶対何か犯罪やらかしてるやろ。

 それに気が付いたのは俺だけじゃなくて、喰臥も真司も気が付いたようだ。目が死んでいる。


「うわ~。イケメンじゃん。一人普通のやついえるけど」

「いや。その隣の男もなんか微妙じゃね?」

「白髪の方は結構イケメンじゃん」

 ブスがなんかわめいてやがる。


「帰るか」「そうだな」「賛成だ」


「ちょっと。何で帰るよのよ?」

 俺たちはそれを全て無視して店を出た。


 ―――――――――――――――――――――


「なあ。泰斗は気が付てたか?あれ多分。豚姉妹だぞ」

 店を出て少し歩いたところでいきなり真司がそんなことを言い出す。いや誰?


「いや分からない?誰?」

「俺は分かるぞ」

 まさかの天臥が分かってた。知らないの俺だけかよ。


「そうか。流石天臥さんだな」

「まあ。最近報告に上がってたからな。確か、ダンジョン内で男を攫って殺してる凶悪犯罪者だったな?」

 いや。ヤバすぎるやろ。え?何それ怖い?

 そんでそんな犯罪者が合コンに参加してるの怖すぎるて。普通はバリバリの犯罪者が合コンに参加しないだろう。発覚を恐れろよ。


「ああそうだ。で?どうする?俺の極影魔法を使えば少し時間はかかるけど証拠を全部集めた上で捕らえられるけど?」

「いや。俺が殺して死霊魔法で眷属にしてから自白させて、もう一回殺して蘇らせればよくないか?」

 ぶっちゃけこの方法は自分でも強力すぎると思う。まあ俺以外にこんな芸当出来る人?いや存在はいないだろうけど。


「いや。二人とも、別に何もしなくてもいいよ。俺が支配の力でもう既に体の支配権を支配させといたから。後は適当に自首させておくよ」

 サラッと凄い事言ったな。流石ダンジョン連合創設者だな。にしてもあの一瞬で体の支配権を奪うって支配の力強すぎるだろ。そういえば支配神の使徒だったな。納得は出来るな。


「なあ、今からどうする?」

「ああ。そうだな。せっかく楽しみにしてたけど、来た女の子がアレだからな。今日は本当に厄日だよ。ハア」

 どうしてもため息が漏れ出る。本当に厄日だったよ今日は。


「なあ?皆でキャバクラにでもいくか?」

 喰臥から驚きの提案が出る。


「いや。すまんが俺はパスだ。大体未成年だしな」

 真司がごもっともなことを言って断る。

 確かにそうだな。成人は年齢が引き下げられたとはいえ18歳だからな。真司は16、俺も15だからな。


「じゃあ。俺もパスだ。俺も未成年だからな」


「ハハハ。そういえばそうだったな。じゃあ俺は帰るわ。また機会があれば。じゃあな転移」

 そう言って喰臥は何処かに転移した。


「俺らはどうする?」

「そうだな。漫画喫茶でも行くか?」

「お。いいな。一緒に漫画でも読むか?」

「そうだな。じゃあ行きますか」


 そうして二人で漫画喫茶に行って楽しく漫画を読み交流を深めたのだった。

少しでも面白いと思っていただけましたら、ポイントを頂けると非常に嬉しいです。

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[気になる点] 誤字報告です、嬉しい子を言ってくれるじゃないか✖嬉しいこと〇だと思います
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