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ダンジョン連合創設者と黒幕

「おい。お前今自分が何をしたのか分かってるのか?何を言ってるのか分かってるのか?」

 1人の偉そうなオッサンが少々震える声でそう言ってくる。

 うん。どうやら立場が分かってないようだな。そんでもっておバカなようだな。


「逆に聞くが、お前らこそ今の状況を理解しているか?お前らが敵に回したのは世界を征服するだけの力を持った死霊神だぞ。今この場でお前らの生殺与奪の権利を握ってる死霊神だぞ?それを何だ?いきなり奴隷にするとかいって殴りかかるとか。お前らは愚者か」

 ぶっちゃけ今この場で殺して眷族にしてもいいが、少々反応を見てみたいので煽ってみる。


「おいおい。確かにお前は強いな、でも俺のスキル【極妨害】の前にはどんな力だって無効化させる」

「神の権能発動・死ね」


 バタン


 滅茶苦茶にカッコをつけてた禿げたオッサンは俺の一言で死んだ。

 まあ、あれだ。ただのスキル如きが俺の神の神の権能を無効化出来るわけがないという話だ。


「「「え?」」」

 またもやオッサン共から間抜けな声が漏れる。

 多分あの禿げたオッサンの【極妨害】があるから何となかなるとか思ってたのかもな。


「で?どうする?このまま俺と敵対をするか?それとも全員仲良く俺に殺されて眷族になるか?」

 因みに俺の心は後者に偏りまくってる。


「私が悪かった。だからどうか怒りを抑えてくれないだろうか。貴殿の望みは私の出来る範囲であれば全て叶える。だからどうかこの場は見逃してくれないか」

 さっき俺に偉そうなことを言ってたオッサンが地面に膝をつきそう言った。


「でも、お前が俺を裏切らないという証拠はあるか?そして望みって言われても。お前みたいなオッサンに頼むことはないぞ」

「そこをなんとかお願いします」

「そんな事を言われてもだな。でも、そうだな。じゃあ質問だ。俺に奴隷の首輪をつけろって指示をした本当の存在っている?」


 俺は少しに気になったことを聞いてみた。

 もちろん殺して眷族にしてから聞いた方が早いし、これは口から出まかせみたいな感じの発言なんで、かなり不安定で不確定ではあるが、ただ。流石にこいつ等の行動が早すぎるから少し疑ってる形だ。

 もしかしたら裏で元々俺に接触を考えていた真のボスがいるのかなって思ったわけだ。で、こいつ等は偉い人ではあるが捨て駒みたいな存在で。俺の力と性格を図るため的な?

 まあ、あくまで予想だけど、外してた所でさして問題はない。


「それは、そんなことはありませんよ。言ってしまったら私は殺されます」

 いや、それはもう言ってるんよ。馬鹿なのかコイツは。まあ恐怖で正常な判断が出来ていないってのはあるだろうが。

 それでも馬鹿だろ。

 となるとやっぱり何か黒幕がいるのか?そうなると元々俺を狙ってる人がいたということか?

 じゃあ眷族にさせて聞いてみますか。


「オッケー。じゃあ死ね」


 バタン


「からの死霊生産」


 パリン


 無効化された。


 そういえば死霊王の使いの時も無効化されたな。

 となるとこの黒幕が死霊生産による情報漏洩を防ごうとしてるのか。

 自分で言うのもあれだが俺はかなりの力を持ってるし、それを無効化するとなると、相当な実力者だな。

 でも、どうしようか。

 流石に情報なしは危険だな。何かしらの形でその黒幕の情報を知りたいな。

 でも今この場にいるオッサン共って?

 あれ?いない?


 俺は辺りを見渡すがそこには俺のが殺した死体が3つだけあった。


 他の人は全員いない。


「ヤベエ、色々と考えすぎて周りを見てなかった。本気でこれはヤバくない?」

 俺は一人呟いて対処方法を考え始める。


 ・・・・・・・・・


「取り敢えず眷族召喚・逃げたオッサン共を捕まえてこい」

 俺は四天王に空間魔法の使えるショタコンの女王を呼び出してそう命令をする。

 全員優秀な眷族だしすぐに連れて来るだろ。


「で?こいつ等はどうしましょうか?」


 ・・・・・・・・


「取り敢えず蘇生させるか。蘇生の方は神の権能使えるからな。多分無効化はされないはずだ。神の権能・蘇生」


「あれ?ここは一体?」「確か俺は殺された筈じゃあ」「一体どういう状況だ」

 普通に成功して禿げたオッサンと筋骨隆々のオッサンに偉そうなオッサンが蘇る。


「やあ。蘇生は成功したようだね。というわけでオッサン共情報を吐くかもう一度殺されて蘇生されるかどっちがいい?」

 これで答えてくれる可能性は低そうではあるがせっかくなので質問をしてみる。


「俺はお前の力で蘇生させられたのか?」

「まあ、そうだな。で?どうする真の黒幕の情報を吐く?それとも死ぬ?」


 ・・・・・・・・・

 俺の言葉にオッサン共が暫く考え始める。

 これは後一押ししたらいけそうだな。


「何?今ここで情報を吐いてくれたら見逃してあげるよ。俺はお前らに干渉しないし危害も加えない」

 因みに俺はだから俺の眷族は何かするかもだけど。それは俺の知ったことではない。嘘はついてないよ嘘は。


「私はダンジョン連合総合対策課・対処部・最高幹部・祇王・転寂と申します。この度の黒幕はダンジョン連合・創設者・天神・喰臥であり、彼は元々上野様が魔物暴走を防いだ際から目を付けておりまして、今回上野様が無条件蘇生という神の御業の様な力を行使したため、可能ならば奴隷に、不可能でも能力の確認と出来る限り不愉快にさせた後、私達が喰臥様いえ、喰臥の手で処罰を受けることにより、上野様に好印象を与えようという作戦の元、このような事態となりました」

 禿げたオッサンが全部喋った。

 なるほどね。いやはや想像以上に凄いバックがきたね。これは対処が面倒だな。


「おい。お前裏切ったらどうなるのか分かってるのか?」

 筋骨隆々のオッサンの罵声が飛ぶ。


「そうだぞ。このことを知られたら俺達は消滅させられるぞ」

 偉そうなオッサンの罵声が飛ぶ。

 ん?消滅?何それ気になるワードだな。


「取り敢えず。そこの二人はうるさいから死ね。そんで祇王って言ったけ?そのダンジョン連合創設者について詳しく教えて貰えるかな?」


「は。はい。かしこまりました。まず、喰臥は消滅の力を保持している神の使徒であり、超絶大英雄純武には及ばないものの、それに近い実力を持った存在であり。たった一人で1万の冒険者達を消滅させるほどの力を持ってます。年齢は50は超えている筈なのですが、20代にしか見えず。白髪で細身な感じです。基本的には表の世界には出ずに、裏から手を回してダンジョン連合の発展ひいては自身の力の増強。自身の陣営の強化に精力的に活動しています。一度敵対すると何処までの容赦なく、また仲間にも冷徹であり目的の為ならば手段を選ばない人物です」

 一応嘘感知で確認したが本当のことだった。

 うん。なるほどね。これは非常に厄介極まりないな。

 多分戦ったら勝てるとは思うが被害が甚大じゃなさそうだな。

 だって消滅ってことは蘇生が出来ないってことだろ。神喰竜とかは大丈夫かもだが。四天王や他の眷族達は結構微妙なラインだな。

 変に戦って甚大な被害が出るのは避けたい。

 それにダンジョン連合創設者がいなくなったら確実にダンジョン連合と裏ダンジョン連合に支障が出るだろうし。結構お世話になってるからな。

 俺を奴隷にしようとしたのは腹は立つが、考えとしては非常に合理的で余り悪感情は持てない。


 あ~。どうしようか。


 戦うか。いやでも、出来れば互いに干渉しない。不可侵条約でも結びたいな。


「ハア。何でこんなことになってるんだろ」

 深く大きなため息が出た。


 マジで何で俺はこんなことになってんだろ。


「主様。全員捕まえてきました」

 四天王とショタコンの女王が俺の前に縛り上げられてるオッサン共を持ってきた。


「ああ、ありがとう。いやうん、でもこいつ等もどうしようか?無難に殺すか。死人に口なしって、あ、そういえば蘇生班いるし蘇生されるか。いや。別に殺してから闇空間にぽいしとけばいいか」

 俺は一人そう呟いて、全員を殺そうとしたその時だった。

 神の力を感じた。


「すまない。それは止めてくれないか。今回は私が悪かった。全面的に非を認めて謝罪をする。だからどうか私と少し話を、いや交渉をしないか?」

 目の前に20代くらいの細身で白髪の男が頭を下げてそんなことを言い出した。

 そいつの正体は流石の俺でも分かる。ダンジョン連合創設者であり今回の黒幕、天神・喰臥その人であった。

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