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沢木の競翔
「それは、理想。そやきんど、レースを分散する言うんは、公平で無いでしょ?公平で無い所で順位を競うちゅうんは、どうかいね?ほれに、放鳩場所が重なったら、放鳩委員も要るし、ゴム輪じゃって別々に入れて、審査員も増員せにゃならんし、別々にせんといかん・・実際無理じゃわね」
長谷川は間髪入れず、
「そんな事は分かっとるよ。だから、検討してはどうか言うとるんよ。今聞いたら、妻鳥君は最初から否定的で無いかいね。ほなん事言うとったら、毎回、同じ事じゃろ?何十年も変化無い事になっとるきん、こなな話出とん違うん。現に沢木さんが否定的ちゅうて、さっきも言うとったで無いかいね」
「そこまで・・まあ、意見のある者は総会で言うてくれ。ほれこそ、今言うたってどもならん」




