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沢木の競翔
「天候にも左右されるきんど、陸伝いに戻る想定すんなら、吹田は重要。そやきんど、鳴門やるんだったら、吹田で無うて高槻か、その周辺。距離が難しいんよな、 実際のとこ・・そやきん、どこが正解で間違いかは軽々しくは語れん。何せ、レース毎に放鳩地は申請しとるきんね、どうしても実績場所がやり易いし、新放鳩地になったら、全員の又距離の申請せないかん、大変なんじゃわ、実際」
頷く者多数。しかし、クレーマー長谷川(彼は東京大学を首席で卒業した者だ。理屈は言うが、それなりの裏付けは持っている)が言う。
「ほんなら・・実際可能だとしたら、2コース選択性も出来るわな。それこそ、同時開催して多少経費は掛かっても率の高い放鳩地をもっと探り、研究すべきじゃ無いんかいね。ここで座議雑談するよりも」
それは理屈だ。正論ではあっても、それが今まで出来なかったからこうなっている。
西条が黙って聞いていたが、何か言おうとした。その前にとりが言う。




