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沢木の競翔

 ヤマチューが、空を見上げながら


「ほんでも、ええですか?何で何時も気難しい顔して仕事・・いや・・済みません!」


 好きな仕事しているのなら、笑顔になるだろう。ヤマチューはそう素直に感じたのだった。

 山根は笑った。笑い顔は空を見上げているから分からないが、確かに笑っている、山根が・・


「はは・・わしな、自閉症に近いアスペルガー症候群ちゅうんかの・・それじゃ・・これでも社会に出てからちょっとは笑えるようになったんぞ。社長はそななもん、デザインちゅう武器がありゃ、人間関係なんぞ超越出来るちゅうてくれた」

「あ・・済みません、済みません、わし・・何も知らんかったきん」

「えんじゃ。ほなん事。山下・・お前のレイアウト図案見せて貰うた」

「あっ!それも済まん事です。気悪うせんとってつか」

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