表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
962/3046

燧灘競翔連合会

 沢木は、


「これで、山並さんとこの値引き分帳消しじゃ。2つの内、伊藤若冲の絵は、千林さんに返してやってや。金の事今言うたきんど、絵一つで構わん。博打で家屋敷無くした馬鹿な男でも、立ち直るきっかけになるじゃろし、先祖に詫びる事も出来るじゃろ。で・・隈川さん、この皿は、あんたも全く分からんかったようじゃのう」

「ああ、その大皿かいな。古伊万里でそのサイズは有り得ん。使うとる釉薬もちょっと違う。それはわしも紛い物じゃと思うたわ。」

「1万円で買うた。これな、隈川さん、藍川牧場言うて今出来よるんじゃ。そこの博物館に飾るきん。自分のもんにはせん・・これ、本物じゃあ、恐らく」

「ええっ!どれ、もっと見せてくれ」


 隈川が驚き、大皿を眺める。

 沢木が、


「恐らく、何かの依頼があって作った江戸時代、中でも最古と言われる獅子をあしらった物で、幕府の要人もしくは、諸国の大名が作らせたもんや無いかと、わしは推察しとる。隈川はん、もっと調べて見なあかんきんど、千林さんの先祖は今治城主、その城建設にあたった藤堂高虎と縁が深いん違うかいのう?そう推察したら、信憑性が増してくるじゃろ?伊達藩より古いもんとなりゃ、こなな大きな大皿焼く技術は相当なもんじゃし、釉薬じゃって未だ充分には確立されとらん時代じゃきん」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ