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燧灘競翔連合会
「あ・・」
ヤマチューは短く声をあげる。それは、昨日善さんに見せた自分の図案の中で、幾つかの共通点があり、そして白川も、
「ああ・・成る程。この家具を購入で無く、備え付け一体とする事で、全体のバランスも崩れんし、余分な家具を置く必要が無くなりますね。流石社長です、勉強になりました」
彼も、自分の考えが殆どぶれないで変更出来る事を納得したのだった。
二人を現場に残し、沢木は骨董屋に行く事になった。
「あ・・あの・・」
ヤマチューが沢木に何か言おうとした。沢木はぽんと肩を叩きながら、
「ヤマチュー、しばらくこの山並邸、白川君と一緒に担当してくれ。お前の着替えとか下着、今から松山市内に行くきん、買うて来る。鳩の世話は大丈夫か?」
「あ・・はい。隣に親戚のもんが住んどります」
「ほうか、白川君。ヤマチューはわしと一緒で、レース鳩飼うとる。そやきん、土日は済まんけど休ませてくれや、頼む」
「はい」




