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燧灘競翔連合会

「ヤマチュー・・確かにこの3つの物件は面白いとこや。で・・?お前は自分のレイアウトを作り、一体どうしたいねや?」

「あ・・わしは、この仕事始めて2ヶ月足らずの男です。こなな見習いの分際で生意気言うかも知れませんきんど、現場を見て自分じゃったらどうする?こうしたい言うて、勉強して行きたい思うてます。その上で、自分は果たしてこの世界でやって行けるもんかどうかも、知りたいんですわ」

「ヤマチュー・・それは思い上りや・・ちょっときつい言い方するで、堪忍や?仕事ちゅうんは、やる気が第一。その点においては、お前はある。そやけど、わしの眼から見ても、白川君、山根君、恵比寿君は、それぞれ才能あるわ。流石に沢木が見込んでスカウトして来ただけあって、光るもんがある。確かにな、現場見て、自分ならこうやる言う前向きな姿勢は評価する。そやけど、わしも、新川家具職人として、8人居る法被職人のそれぞれの仕事は、敢えて口を挟む事は無かった。その仕事に対して意の沿わんもんやったら、親っさんが、徹底的に一対一で納得するまでやり直しもさせる。そう言う世界やねん。特に沢木のやっとる仕事は、施主と、インテリアコーディネーター、それぞれの個性のぶつかり合いやねん。もし、この担当のやっとる仕事が沢木の意に沿わんもんやったら、必ず何か言うとる。その上でお前が、3人の仕事に対しての自分の個性をぶつけたら、これは喧嘩と一緒や。勿論・・ヤマチューは、ほなん事を考えてわしにこれ見せたん違うとは思う。けど、評論はせん。した時点で、これはわしの個性が多分に反映されるからや・どや?分かるか?」


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