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燧灘競翔連合会

 人の連鎖とは互いを想う心である。人は個々に動く、思う。だが、その連鎖を繋げるには互いの思いやり、理解によって成り立つ。沢木が、我武者羅に自分本位の行動で突っ走るだけの男であったとしたら、解散後も、今持って慕われる釣り仲間や、競翔関係者にしても、こんなに短期間に彼を受け入れる筈が無い。そして、厳しい言葉を吐くだけの、営利だけを追及するような経営者であったなら、従業員が自分から働きたいと、社長を助けたいと言う社員が生まれる筈も無い。

 八重子の運転で、この日の善さんは、沢木の事務所に向かった。カイの世話と、鳩小屋の管理を引き受けたのであった。善さんの家具職人としての50年間に及ぶ人生の中で、沢木と過ごすこの日々は、心穏やかで、彼の知らない世界が又広がり、実に楽しかった。沢木はそれだけの器を持った、大きい男に成長し、自分をも又成長させてくれるような関係になっていたからだった。

 ヤマチューも、午後から事務所に顔を出した。善さんと話する間に、沢木のスタッフ、ヤマチューの先輩でもある白川(30代半ばで中肉中背、きりっとした眉の、煥発な才能を持つ若者)善さんに頭を下げながら、ヤマチューに向い


「お・・ヤマチューも来とったんかい」

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