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燧灘競翔連合会
「ああやって、動き回るんが、あの人の健康バロメータ。しんどい時には、やっぱり顔に出とるわ。うちは、ずっと側で見て来とるきん」
こうやって、逆に沢木の応援団と言うか周囲も動くのであった。それは、どれだけ沢木が周囲に大切な存在になっているかを物語っている。沢木もその頼りにされている自分を感じるからこそ、必要以上に動けるのであった。そこへ、どんなタイミングか、ひょっこり香月が顔を出したのだ。それには、又洋司と環が驚いた。
「あれ・・ここにも見えられて無いんですね?家も出られたと言うし、事務所の方にも居られなかったし」
「まあ、香月博士。びっくりしました。どうぞ・・まあどうぞ・・」
準備がもう出来ているモーニングセットを出しながら、環が尋ねた。
「今日は、どうされました?」
「ああ・・実は私は試験的ではありますが、移動動物病院構想の中で、マイクロバスで各地に行っております。未だ本格的では無いですが、今日は新居浜市まで来たものですから、少し朝抜け出しまして。環さんは、今日非番なのですね?手伝い・・?この喫茶店の」




