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燧灘競翔連合会
それだけ言うと、喫茶店を後にした。
世に聞こえる初霜号系とは、名だたる超スピード系統では無いのか?洋司には少し納得が出来なかった。
この日の疑問は、結局解く事は出来ず、5人にしても、今まで気付きもしなかった朝の餌やりをちょっと変えるだけで、全く鳩の管理が変わる等半信半疑ではあったが、自分達が伸び悩むその原点が何であったか、次週の秋レース最終訓練の日には、それぞれ自分達の鳩舎の成果を話し合っていた。
「わし・・実際そなん魔法見たいに行くかいや・・思うとった。そやきんど、はっきり分かる。鳩の入舎が全然違うんじゃわ・・」
永川が一番きつい指摘を受けたのだが、改めて沢木の所に礼を言いに言った。そこに村本が居る。
沢木はにこっとしながら、
「村本君、永川君とは同じ血統じゃあ。これから楽しみじゃわの」
「え・・永さんもV・ロビンソン系飼いよんですか。ほら、楽しみですわ」




