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燧灘競翔連合会

 気になるのは当然の事、鳩の帰舎。はは・そこそこじゃわ・・洋司はそう答え、モーニングを食べに来る客用の準備に追われている。洋司の店は連日満員。競翔関係者は確かに多いが、特に調理師の免許を持ち、料理教室までやっていた八重子のプロの腕で作る定食がすこぶる評判で、平日の午後はサラリーマンで一杯になっていた。

 午後になって、沢木が善さんと顔を出した。こうして良く休みの日に一緒に放鳩訓練に行ったり、釣りに出かけたり、藍川牧場に顔を出したりと、沢木は両親を早くに亡くした事もあり、善さんとは、親子の年こそ離れては居ないが、全く同様の接し方をしていた。


「おう・・一杯じゃの、結構、結構」


 沢木は微笑んだ。洋司が急いで奥のテーブルを片付けると、二人は座った。八重子が奥から二人用の定食を運んで来る。沢木がにこにこしながら、


「八重ちゃん、評判ええ理由よ。こりゃ、手が込んどるし、道理で客も評判を呼んで集まるわ。で・・これ何ぼで出しとんぞ?」


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