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沢木リフォーム会社
「はい!有難う御座います!甲斐田社長のご尽力により、ここで燧馬【モデル野間馬】を育てる事が出来そうです」
「甲斐田社長、丁度ええタイミングじゃあ、ちょびっとこのバター味見してつか。何ちゅうてもプロ中のプロじゃきんね、社長の舌は」
沢木がそう形容する程の人物。善さんも興味深く、見守った。
口に入れて、すぐ甲斐田は言った。
「あ・・これでは、普通のバターじゃわ。ジャージー牛のオーストラリア産のコピーですわ」
藍川はがっくりしたように肩を落とす。ここまで思考錯誤して来た製法が、あっさりと評価されたからであった・甲斐田はそのがっかりした様子の藍川に、
「あ・・いやいや。ほんでも、ここまで素人ながらこの味を出したちゅうんは、立派なもんよ。沢木君の助言もあったんじゃろうけど・・ただな、このバターや、乳製品を藍川牧場と言うブランドで売り出そ思うたら、どこにも無い工夫をせんとならん。今日はわしも、自社の焼肉のたれ持って来た。どななで?試作品じゃが、オーストラリア産の肉を持って来たきん、皆で食べて見るな?」
若いヤマチューは途端に喉を鳴らす。




