沢木リフォーム会社
沢木も、にこにこしながら二人の応対を見ている。少し難しい気性の浜田も、石川を気に入った様子。
石川は、
「自分は、沢木さんに出会うて、色々この道で食うて行けるかな・・と言う所まで来ました。HZKでは、ベンチャー企業に出資する部門があって紹介して貰うたんですわ、沢木さんに」
「おう・・ほうかいの。じゅんが、紹介する位じゃきん、石川君は才能があるちゅう事じゃ」
浜田がそう言うと、沢木はこう話を進める。
「浜やんの所を改築・機械設備を入れ替えるにあたって、ちょっと電気工事会社と、施工業者に見積もりをして貰うた。請け負った仕事もあるじゃろきん、外注先での見積もりも取らないかんの。工事は2週間。その間は浜やん、仮のプレハブになるきんど、隣の空き地を借りる話をして来た。仕上げと、印刷機1台位は動かせるきんの」
「ほなな・・話まで・もう、したんかい・・神速ちゅう言葉がぴったりじゃあ」
浜田が眼をくりくりさせた。
「その間、奥さん・・美咲さん、こっちの石川君とこで、当分半日位じゃきんど、DTPの仕事覚えて欲しいんよ」
「え・・?DTP・・」
美咲が余り聞き慣れない言葉に、やはり眼をくりっとさせる。




