894/3046
沢木リフォーム会社
「こっちこそお願いしたい位じゃ、有難う、じゅん。わしは、大きな誤解しとったわ。ほんまの友人っちゃお前の事じゃわ」
沢木は、
「浜やんらしゅう無いの、こそばいわい、はは。ほやきんど、よう決心してくれた。わしも、浜やんの腕確かなきん、持ちかけた話よ。ほうで無かったら、こなな事までは言わん。商売っちゃ、義理人情の世界では無いきんの、まず利潤を追求する所から始まるんじゃきん」
「じゅん、頼みがある」
浜田が、再び深々と頭を下げた。
「おいおい、浜やんらしゅう無いがな、頭上げんかい。何ぞ?頼みっちゃ」
「わしには、経理が出来ん、お前がわしの印刷会社見てくれへんか?一から学びたいんじゃ」
何と・・浜田は、自分が築きあげて来た浜田印刷所を、沢木に委託する旨の申し出をしたのである。
それは、沢木と言う人物を心から信頼して無ければ出来ない事である。




