閃きの中で・・

沢木リフォーム会社

　が・・ 流れは確かに余りの急激、強引な話であっても、山部の連盟長推挙は中・東予連合会のみならず、人物的にも異論は少なく、適任であるし、仮にこのまま中・東予連合会が合併になったとしても、これも人望の篤い松本が就任するのにも異論は少ないだろう。又、これまで合同レースを開催して来た両連合会は、知己も多く、距離的にも多少の差はあるものの、この時期には高速道路も繋がっている。そう言う不便は無い。むしろ、合併する事で互いに利益になる事は多いのだ。

　しかし、こう言った強引な手法は、やはりそれが、正しい方向であったとしても、後々に問題が起きた時にしこりを残す。

　議事を終えた席上で、異例と言える沢木が、こう会員達の前で語ったのである。

「皆さん、ちょっとだけ聞いてつか。わしは30年前鳩競翔をやっとって、秋からこの世界に戻って来る身です。何もかも異例ずくめの臨時総会だったきんど、わしじゃって議長の大任をよもや受けるとは思わなんだ。そやきんど、皆さんと同じ競翔仲間としてちょっとだけ耳を傾けて貰う訳にはいかんじゃろうか？」