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沢木リフォーム会社

 今度は山部が答える。


「皆さんもご存知じゃろけど、この5年間会員数は横ばいで、むしろ若い世代の競翔家は減少気味にある。その中で連合会単一で競翔するには、燃料費、参加費等の高騰で、ますます若い世代には厳しくなっとります。世の中景気は良うなっとるのに、この世界では追いつかん状況であります。合同レース、同時開催言うんは 必然の流れとなった今では、早急にこの辺の改革をせん事にはあかんちゅう事で、来春からで無く、もう今秋から合同でやろうと言う事になった次第です」


 少し議長である、沢木の顔が曇った。それでは言葉が足りないだろうと思ったからだ。浜田はそれ以上言わなかったが、続いて、中予連合会きっての論客と言われる長谷川が、手を挙げた。 


「中予連合会の長谷川です。今の山部会長のご説明ですが、そう言った中でも臨時総会、或いは幹部会等、一般会員には今回の件について周知されていなかった事については、どうですか?会員不在の中で、トップ会談で方向が決まると言う事に、少し不安を感じるのですが」


 ほら見ろ・・沢木は思った。正論を吐き、どこでも自論の正当性を主張する輩は居る。人の欠点をあげつらい、不備を指摘するクレーマーのようなものだ。まして、クレームをつけて相手の反応を覗い、それを自分の至福とする等典型的な性格障害者、愚の骨頂であろう。

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