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白城(びゃくじょう)

 沢木の妻和子は、気の強い女性である。でも、自分が前面に出る事なく、沢木を見守って来た。沢木が苦しい時にも、そっと資金を援助しても来た。今、沢木は、その時代と比べると、数倍もの収入を得ている。しかし、それを又壊して一からやり直すと言う発想には、反対を強く出したのであった。流石の沢木も、この件については、一端白紙に戻すと、この時は言うしか無かった。

 一方で、和子は分かっていた。心底信頼し、目標とし、心の支えにもなってくれた新川に対して、自分も同じく身を引きたいと夫が思っている事を。でも、新川はそれを聞けば、きっと悲しむだろう。何故なら、夫には、自分の家具工場の全てを任せても良いとまで言ってくれた人間。夫を信頼し、大事に思っていてくれるからこそ、HZKの取締役に推挙したのである。夫の退任を喜ぶ筈が無い。HZKを支えて欲しいと願って推挙したのである。

 そんな会話が届く筈も無いが、突然新川から沢木の事務所に電話が入った。一部の新川家具の者と松山の道後温泉に行くので、一緒に宿泊しようと言うものであった。

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