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白城(びゃくじょう)

「今、そやって若い時は喧嘩しよった言うたや無いかいね、おいさん」


 洋司が更に言葉を返すと、


「何も・・口喧嘩じゃわ。沢木のあの調子でいっつも言い負けて、口下手の浜田は、それが、はがい(歯がゆい)言うて、又喧嘩吹っかけよる。浜田等は、おかしげな動きこないだからしよったんよ、ほんでも、ほっといたら、どうせ、浜田に着いて来るもんも2人や3人じゃろきん、わし等もええわ思いよったとこじゃ」

「一体・・何が気に食わんのですかいね?わしも、浜田さんはちょっとめんどいとこあるきんど、そなん悪い人にゃ思えんし、じゅんさんに至っては、わざと喧嘩を買うたり、人を馬鹿にしたり絶対せん人ですきんね」

「ほのじゅんが、今日は喧嘩買うた言う事じゃきん、考えがあっての事じゃろ。まあ、心配せんでええわ、洋司君、はは」

「はあ・・」


 とは言うものの、やっぱり心配になっている洋司だった。

 松本が、洋司の出したコーヒーを美味いと飲みながら、少し過去の事を話してくれた。それは、相当やはり根がある話であったが・・

 これは、沢木と浜田がこれから会話する中で明らかになるので省略。

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