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白城(びゃくじょう)
「よう・・」
「あ、こんちわ。浜田さん」
洋司が会釈する。八重子が、奥で忙しそうに由香里の着替えやら、洗濯物をたたんでいた。
「温いんくれるかな?よおちゃん」
「あ、はい」
少し気難しい所のある浜田だが、東予連合会の古株で印刷業もやっているので、レシート等も依頼している間柄だ。
洋司がコーヒーを出すと、
「今、ちょびっと構わんか?よおちゃん」
丁度客は3人。ええ・・と言いながら洋司が浜田の対面に。
「どうじゃ?喫茶店の方は」
「あ、はあ。まあ、何とかやっとります。お陰様で」
「ほうか、コーヒーも独特の挽き方で美味いしな、それは結構じゃわ」
浜田が少しにやっとする。洋司もにこっとすると、
「いや、他でも無い。洋司君とこ秋レースは何羽?」




