閃きの中で・・

白城（びゃくじょう）

「営業マンの最前線を走る者は、自身の売上も当然気になるじゃろ・・そやきんど、それは長い目で見たら一発だけの芸当じゃ。大量に捌けば売上もUPするわ。そやきんど顧客が欲しいんは2セットなんじゃ、それも明後日には要る。君は今、あるか無いかの連絡をする前に、既に客に新製品を勧めようと思うとる、先にわしが言うた通りじゃ。客が希望しとるのに、先に言い訳を見つけようとしとる。ええか？木田君、わしは実は旧タイプのカーテンなんぞ欲しい訳では無い。そやきんど、わしだったらまず本社の資材部に確認し、無かったら各支店、営業所に在庫があるか調べ、その上で客に手に入らない、間に合わない事を納得して貰った上で、新たなデザインを提示する。その場合、前と一緒では客は納得せん、必ず前より良い物を用意する」

「し・・しかし、それは・・」