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白城(びゃくじょう)

「わしは、一度死んだ人間。そやきんど、何者かが、わしにもうちょっと生き、成すべき事をせえと言うた天の声が聞こえたきんです。それからわしは、自分の事よりも、他人に何かをせにゃと思うようになり生きて来たんですわ・・あは・・初対面の人にこなな事まで喋りよる。わしは、地元の真言密教の修験道士と知り合いでね、1ヶ月に1回位、四国88ヶ所の札所である三角寺で会うて話をしとんです。その導師はわしに摩訶不思議な現象やら、色んな話をしてくれるんです。まあ全てが真実とは思えんけど、成る程と思う事も一杯ありますわ。ここは、山岳信仰の聖地石鎚大権現がある。何聞いてもわしは驚かんです。それにこの鳩閃竜号ちゅう名前ですきんど、その迷いを分かる貴女は、本物でしょうな。何故なら、閃竜号の推進力となる主翼のうち3枚は抜いてある。恐らく飛び立つ事を怖がっとるんでしょう。それは、わしの予想とは全く異なったもんだったんじゃきんど、こうやって、予測し得ない現実が待ち受けるのが競翔。そやきんど、ここで乗り越えるべく何かがあるとわしは信じとりますきん」

「・・貴方・・尽きる事の無い・・途方も無い才能をお持ちだわね。じゃあ、貴方があの子の行動を意外と感じている今はどうなの?」

「ふ・・ふふ・。わしは、凄い臆病な人間です。言うたら何時も頭が先行しよんです。だからと言ってこの役目を引き受けたからには、厳しさも必要じゃ。悩んで、その挙句に今日の訓練となったんですわ。」

「じゃあ・・一緒に念じましょう。大丈夫、君は飛べるぞって」

「ええ・・」


 女性と一緒になって、沢木は祈った。心の中で閃竜号、大丈夫、飛べるぞと強く念じた。

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