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白城(びゃくじょう)

「はは・・何へんてこな親父が、鳩抱えておかしげなとこ居るもんじゃ思うとるんじゃろのう・・わしもあのじいさんと変わらんぞ、今は・・よっしゃ!閃竜号、同じ変わりもん同士じゃ、お前が勝つか、わしが勝つか、勝負じゃ、ええの!」


 そう言って、沢木は閃竜号を放鳩したのだったが・・

 閃竜号は、すぐ目の前の小高い木に止まった。それは、さしもの沢木すら全く予想もしていない事であった。


「ありゃあ・・どう言う事ぞ・・」


 呆けに取られる沢木の横に一人の女性登山者が、


「まあ、鳩を見てるんですか、何で・・こんな場所に・・珍しいですよね」


 沢木は照れながら


「あ・・はは、わしが放したんですわ」

「まあ!」


 女性は少し怒ったような顔になる。咄嗟に沢木が、


「その鳩はねえ、レース鳩ちゅうて、何百キロ、何千キロの距離から鳩舎に戻って来るんですわ。今日は訓練の為にここへ連れて来て、放したちゅう訳ですわ」

「ああ、そうなの。考えて見たら、こんな高い山まで来て犬や猫じゃあるまいし、捨てに来る酔狂な方居ませんものね、ほほ」

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