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白城(びゃくじょう)

 忙しく客の応対をする洋司も、その人間的な飾らない人柄と、工場勤務では見られなかった機械対人間では無く、人対人の対話の中で、今の自分のやりがいを見つけようとしていたのだった。

 その沢木は、西日本最高峰の石鎚山に登っていた。1羽だけ抱えていた・・その鳩とは、何と閃竜号であった。

 標高1982メートル、西日本最高峰の石鎚山に対する山岳信仰は深く、この日登山する多くの者は、成就社より山頂を目指す。途中奇異な目で出会う登山者達に、殆ど目を合わす事も無く、沢木は八丁坂と言う場所で立ち止まった。


「ほういや、考古学の*脇坂博士に会うたんここじゃったのう・・考古学しよんのに、何で鉱物の事まで調べよんか変な学者じゃ思いよったきんど、ありゃあ、とてもで無いきんど噛めんじいさんじゃったのう、はは。わしが、ここで水晶を拾うとったら、いきなりそれ寄越せちゅうたもんのう・・」


*清治の能力 白い雲SF編

 誰に言うでもなく一人呟く沢木に、やはり登山者達は少し気味悪がって、遠巻きに歩き、一応挨拶だけはして行く。


「こんにちは」

「こんにちわあ!」


 沢木が突然大きな声で挨拶を返すと、びくっとしながら、早足で登山客はそこから遠ざかって行った。

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