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白城(びゃくじょう)
浦部の考えに深く心を打たれた政春は、家に戻り清治にこの説明をした。清治は、
「分かった・・お父さん。僕も今はそう感じる。けど、近将来には、きっと清竜号は世に出ると思う」
この清治の予知が、第4部(SF編)に繋がる事だとは誰も知る由も無い。しかし、清治のその能力は、確かに天才沢木の実像に迫っていたのであった。
当に風雲急を告げる、大きな波が押し寄せようとしている。沢木がその中心に居る。しかし、動かしたのは香月。一体どんな目的がその先にあると言うのか・・。
こんな会話が交わされる盛夏・・沢木が、由香里の病室にやって来た。この日は喫茶店を休み、洋司が運転して。
「あ、じゅんおっちゃん!」
久々に会う沢木は、にこにこと温和な表情のままでこう言った。




