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白城(びゃくじょう)
「あななんにの、東予連合会を牛耳られてたまるかい、わしゃあ、松本さんには、悪いきんど、反目に回るわ」
それは、浜田も同調した。そして、数名が又この浜田を中心とするグループを形成しつつあった。
これも、世の道理。沢木は、敢えてそう言う動きには無反応を装っていた。どう言う理屈を述べた所で、凝り固まった考えを年配の者が変えると言うのは容易な事では無い。村本のような理論が先走る男であるなら、理論と実践で説得は可能だが・・
そんな声も沢木の耳には入りながらも、由香里は徐々にその回復を取り戻しつつあった。表情も、以前のようにすこぶる明るくなっていた。ようやく、この親子に光が射して来た・・。
この四国競翔界の動きは、日本全国にも波紋を広げていたのだった。
その動きの中で、注目すべき鳩舎があった。*清竜号を使翔する俵清二である。
「お父さん、四国では天才と言われる人が競翔に復帰してるようだよ。今凄い大きな流れになりつつある」
「おう、聞いてる。*浦部君もそんな話をしてた」
*清治の能力(初編のみ)*浦部は、白い雲 華と紅蓮 隻眼の竜にも登場




