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明日に咲く花

「今までな、夏場の日中は来た事無いきん」

「は・・そりゃそりゃ・・まあ、今ではバポナとか鳩舎に吊るしとるきんの、こなん事せんでもええかも知れん。ほやきんど、どうも化学薬品ちゅうんは好かんきん、わしのとこはずっと前から蚊除けには、このよもぎを燃やしよる」

「へえっ・・ああ、そう言えば蚊取り線香っちゃ、除虫菊。同じ菊科の植物やきん・・」

「ほうよ。家の中なら蚊取り線香でええやろきんど、外の鳩舎はそうはいかんやろが?殆どの鳩舎は、バポナを吊るしとるわ、この時期から冬場までは。羽虱も居らんようになるしの」

「はあ・・よう分かりました」


 とりは、納得したように答えると、


「あれ・・?沢木さんとこは吊るして無かったわな・・」


 そのとりの言葉に、

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