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白城(びゃくじょう)

 もはや、何も言うべき事は無かった。村本も、こうやって最強の一角に食い込む陣容、競翔家としてこれ以上無いパートナーを手に入れたのだった。何も、秋山と決別せよと沢木が言った訳では無い。競翔の方向性が全く違うのに、同じような事をやっていても結果は出せないと言う事だ。村本は、これから単独で訓練を行なうようになって行く。それはヒデ君も同じ。競翔をやると言う事は、それぞれの鳩舎での鳩との対話。沢木の考えは、全くぶれない。そして、その真理こそ川上氏の理念に通じるのであった。

 こうして、四国の競翔界は、大きな変革の年を迎えようとしていたのだった。仕掛け人は、沢木、香月と言うタッグ。その理念の具現化の為に多くの競翔家達が賛同し、動き始めたのだった。この大きい動きは、この十数年来ずっと川上氏が思い続けて来た思い。しかし、誰一人としてそれを実行しようなどと考えるものは居なかったし、実際動かせられる者も居なかったであろう。いかに沢木が大きい人物であるか、香月は深く感謝していた。しかし、一方で、香月はこの沢木に頼り切る事にも心を痛めていたが、全ては次代の若手を育てる事に主眼をおいている沢木の、やはり清廉潔白な気持ちに、感銘を受けていた。

 香月は、自宅に戻り南米での研究がほぼ終わり、再び日本での活動に主眼を置くようになっていた。

 川上氏も大英断を下し、白川系の委託と言う固く守り育てて来たこの血統の初流出。又、これまで知られる事の無かった、隠れた競翔家達も次第に頭角を現し始めようとしている・・。

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