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白城(びゃくじょう)

「えっ!そやって、佐野エース号っちゃ、佐野さんとこの代表鳩でしょ?」


 村本が驚き、佐野を見る。佐野が、


「はい。そうです。村本さん、自分も四国の競翔に参加したいんです。その為に今日は来ました」


 村本が今度は沢木に、


「あの・・わしの鳩と交配するっちゃ、つまり委託したいっちゅう事に・・?」


 沢木が、


「そうじゃ。そのつもりで来たんじゃきんど、そうはならんかも知れん。はっきり言うとくで、村本君。秋山競翔研究会のやり方では、白雪系に合うた訓練は出来んし、稚内GNやか夢の又夢じゃ。断言出来る」


 何故か、その強い沢木の言葉に村本は黙った。


「沢木さん・・ほな、わし今から3羽の鳩連れて来ますわ、待っとってつか」


 そう言って村本は立ち上がった。

 香月と佐野が顔を見合わせ、沢木がにやにやしている。

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