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白城(びゃくじょう)

「居る・・一人だけ・・この鳩と合うかも知れん鳩を飼育しとる競翔家が。そやきんど、競翔家としての力は充分に有るきんど、現在の使翔法では絶対結果は出せんと思う。それは、これからその鳩舎に行って貰うて、まずそこからしか始まる話では無いですわ・・それでもええですかいね?」

「結構です・・佐野さんも、四国の委託競翔に参加したいのです。当初考えていた、卵での委託では無くて、ここまで東神原連合会の強豪が揃い、且つ天才と言われる沢木さんが使翔する鳩達と真っ向から競翔をしたいのです」

「分かりました・・佐野君。熱意は充分にわしにも伝わりましたきん。そやきんど、相手は頭の固い非常に難しい男ですきんね、説得出来るかどうかは分からんきんね、その時はこらえてつかな?」

「こらえて・・つかな?」


 方言が分からずきょとんとする佐野。香月はくすくすと笑っている。

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