69/3046
由香里と勇次
「ほな、皆聞いてくれ。今日はな、新しいに、連合会に入会した女の娘を紹介しよ思うとんじゃ」
途端に若い会員から歓声が上がる。
「ほんで!ほんで・・その娘さんって若いんな?顔どななんな?」
「アホ、娘さんやゆうとんやきん、若いに決まっとろうが。ほれにな、申し分無いえらいべっぴんさんじゃあ」
「おお!」
パチパチと拍手が沸く。そこへ、
「済みませーーん。遅れてしもうて」
由香里が玄関の戸を開けた瞬間、その場がシンとなった。間髪を入れず松本が、
「ほら、妻鳥、手伝わんか、気が利かん奴っちゃの、お前は」
「え・・あ・・うん・」
妻鳥が玄関へ出て行き、由香里に手を貸そうとしたが、




