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変化する日常
香月が、
「沢木さん・・私は貴方を心から尊敬します。その上で、初霜号系をどう使翔して下さるのか、又自ら火中の栗を拾うような、冒険にも出来るだけの手助けをさせて頂きます」
一部だけの者が知り得るこの場の情報だった。沢木は、皆が考えるよりもっともっと大きな男であった。嘗てこんな大胆で私利私欲の全く無い人物が、身の周りに居たであろうか、磯川、香月、小谷もずしんと心に来た。そして、とりも、先日の話を反復し、心から沢木を尊敬していた。ヤマチューは涙が出る程感動していた。
だが・・当然、沢木に対する反発もある。それは人間社会の常たるものだ。人は妬み欲望の中で生きている。いみじくも香月の言葉は、火中の栗・・それを予感しているかのように・・しかし、香月は沢木を最大限応援すると宣言している。この天才達がスクラムを組んで何が生まれようとしているのであろうか・・・




