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変化する日常

「松本会長・・川上理事長は、もっともっと競翔鳩を皆さんに楽しんで貰いたい。そして地域の方の理解や協力を得てこそ、未来に繋げられる素晴らしい事だと考えて居られるんです。大意あって、小異はあるでしょう。しかし、高い所に立って、もっともっと競翔を発展させて行って貰いたいんです。沢木さんは、自分の事はさておいても、真っ先に川上理事長にこの事をご相談されています。だからこそ、我々も動いたんです。又妻鳥さん、学生達、子供達を育てて行きたいと言われる貴方のお考え、大変同感致します。その世代達に、秋までに佐野君から卵でこちらに送られて来ますから、佐野系も、四国競翔界に参戦します。皆さんは関東のビッグレースだけが競翔の姿では無い事を知っています。沢木さんが稚内GNレース当日戻れる鳩を育成したいと言われるなら、我々もこの四国でそう言う夢を追いたいのです」


 この時、西条が沢木に深々と頭を下げていた。


「何・・すんな、兄やん」


 沢木が驚くと、


「わしゃあのう・・じゅん、お前見たいな男がこの世界に戻って来てくれてほんま!嬉しいわ。松本っさんや無いきんど、旭君もそう、この場に残っとる若手連中も思うとる。お前の考え、賛成するわ」


 ぱちぱちぱち・・拍手が自然に沸く。人情家の沢木は、涙を零しそうになった。

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